第1515回 ナイジェリア、3度目の優勝(2) 4強はナイジェリア、マリ、ガーナ、ブルキナファソ

 一昨年3月11日の東日本大震災で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、東北地方だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■アフリカの雄となったコートジボワール

 2月2日から始まったアフリカ選手権の決勝トーナメント、準々決勝の組み合わせは南アフリカ-マリ、コートジボワール-ナイジェリア、ブルキナファソ-トーゴ、ガーナ-カーボベルデとなった。開催国の南アフリカ以外の7日家屋は西アフリカの国々となった。決勝トーナメントに進出した国の中にはアフリカ選手権初出場でグループリーグを勝ち抜いたカーボベルデのようなフレッシュな国もあるが、注目を集めるのはワールドカップなどで実績のある国々である。準々決勝の中で最も注目を集めたカードはコートジボワールとナイジェリアの1戦であろう。
 コートジボワールは2006年、2010年と連続してワールドカップに出場している。また、前回のアフリカ選手権でも準優勝しており、近年の実績ではアフリカナンバーワンであろう。大会直前に発表されたFIFAの世界ランキングでも14位でありアフリカの中で最高の地位にある。ちなみにアフリカの2番手は22位のアルジェリア、3番手は25位のマリ、以下26位のガーナ、39位のザンビア、47位のリビア、49位のガボンと続く。

■国内サッカーの混乱から再起をかけたナイジェリアが4強入り

 コートジボワールと対戦するナイジェリアの世界ランキングは52位であり、アフリカの中では9番目のランキングである。2010年のワールドカップでのグループリーグ敗退により国内のサッカー界が混乱し、昨年のアフリカ選手権は予選で敗退している。しかし、これまでの国際舞台での実績は素晴らしく、1994年にワールドカップに初出場し、以来2006年大会以外の4大会に出場し、決勝トーナメントに2回進出している。また、1996年のオリンピックでの優勝は世界の目をこの大陸に向けさせることになった。ルステンブルグで行われたこの1戦、前半終了間際にナイジェリアが先制、後半立ち上がりにコートジボワールが追いつく展開となり、終盤に決勝点をあげてナイジェリアが勝利した。

■国内が揺れるマリ、開催国の南アフリカを下す

 また、開催国の南アフリカとマリは2月2日の夜に行われたが、この日の昼間、フランスのフランソワ・オランド大統領が軍事介入をしているマリを訪問し、世界中の目がマリを注目する一日となった。イスラム過激派とフランス軍の戦いを離れて試合を行うマリのイレブンは、サッカーができる喜びをグラウンドで表現する。ダーバンで行われたこの試合、先生は4万5000人の満員の観衆の声援を受けた地元南アフリカ、しかし、マリも後半に入り、セイドゥ・ケイタが同点ゴールを決める。試合はこの大会初めての延長線に突入したが、延長前後半を終えても両チーム得点は生まれず、準決勝進出はPK戦に委ねられた。PK戦の先攻は南アフリカ、最初のキッカーが決めたが、2人目、3人目と失敗する。一方の後攻のマリはボルドーに所属する1人目のシェエク・ディアバテが決め、2人目、3人目も成功させ、3人目が終わったところでマリが3-1とリードする。南アフリカの4人目が失敗し、マリは昨年の前回大会に続き準決勝進出を決めた。新監督のパトリス・カルトロンはアンリ・カスペルチャック、アンリ・スタンブリ、アラン・ジレスに続き、マリをアフリカ選手権で4強に導いた4人目のフランス人監督となった。

■ガーナ、ブルキナファソが勝利、将来が期待されるカーボベルデ

 これ以外の準々決勝の結果であるが、ガーナはカーボベルデを2-0と下す。ガーナは2008年大会の3位、2010年大会の準優勝、2012年大会の4位に続き、4大会連続の準決勝進出となった。一方のカーボベルデは初出場で決勝トーナメントは立派である。人口わずか50万人の島国であるが、ポルトガル代表でありイングランドのマンチェスター・ユナイテッドに所属するなにはこの国の出身であり、1990年代から2000年代にかけてスウェーデン代表として活躍したヘンリック・ラーションもカーボベルデ人の父を持つ。欧州にビッグネームを輩出していることから、将来的にはこの国に由来のあるビッグネームカーボベルデ代表を選ぶ可能性もあるだろう。
 そしてブルキナファソはトーゴを1-0と下し、フィリップ・トルシエが率いていた1998年大会以来15年ぶり2度目の準決勝進出を決めたのである。(続く)

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