第2378回 23人の世界チャンピオンたちの新シーズン(2) 続々と国内外のリーグ戦で活躍する選手
7年前の東日本大震災、一昨年の平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。
■ポール・ポグバ、プレミアリーグの今季初ゴールを決める
今季のプレミアリーグの開幕戦となるマンチェスター・ユナイテッド-レスター・シティ戦、試合開始早々の3分にマンチェスター・ユナイテッドはPKのチャンスを得る。キッカーは主将のポール・ポグバ、ゴールの前にはデンマーク代表のカスパー・シュマイケルである。ロシアのワールドカップではポグバがデンマーク戦には出場しなかったために実現しなかった対戦である。ポグバは右足でシュート、シュマイケルも正しい方向に反応してセービングを試みたが及ばず、ポグバは今季のプレミアリーグのファーストゴールを決めたのである。マンチェスター・ユナイテッドは終盤にルーク・ショーが追加点をあげる。対するレスター・シティは後半の途中から出場したジェミー・バーディが後半の追加時間に1点を返すにとどまり、マンチェスター・ユナイテッドが開幕戦を勝利した。マンチェスター・ユナイテッドは金曜日に行われるホームゲームでは滅法強く、これで20試合負けなしとなったのである。
■レアル・マドリッドを下したアトレチコ・マドリッドの3人衆
前回の本連載ではワールドカップで全試合に先発出場したエンゴロ・カンテを紹介したが、カンテよりも多くの時間をワールドカップでプレーした選手が1人だけいる。それがストッパーのラファエル・バランである。バランはスペインのレアル・マドリッドに所属している。スペインはリーグがフランスやイングランドよりも1週間遅く開幕する。
また、チャンピオンズリーグを制したレアル・マドリッドは開幕前にヨーロッパリーグの優勝チームのアトレチコ・マドリッドと欧州スーパーカップをかけて戦う。15日に行われた欧州スーパーカップにバランは先発出場、相手のアトレチコ・マドリッドにはアントワン・グリエズマン、ルカ・エルナンデス、さらにこの夏にモナコから移籍したトマ・ルマールというフランス代表の3人のチームメイトがそろって先発出場している。バランは開始早々の50秒にディエゴ・コスタに先制点を奪われるという苦しい立ち上がりであったが、延長戦まで含めて120分を戦い抜いた。試合は延長戦の末、アトレチコ・マドリッドが4-2で振り切った。アトレチコ・マドリッドに所属するグリエズマン、エルナンデスは5月にはヨーロッパリーグ、7月にはワールドカップ、そして8月には欧州スーパーカップと3つのメジャーなタイトルを獲得したのである。
■開幕時期の遅いドイツのブンデスリーガ
スペインリーグやプレミアリーグに所属するワールドカップ優勝メンバーが始動しているのに対し、ドイツのブンデスリーガは8月末に開幕、リーグ開幕前にカップ戦が行われているが、バイエルン・ミュンヘンのコランタン・トリッソは交代出場したが、シュツットガルトのバンジャマン・パバールは試合のメンバーに入っていない。イタリアのユベントスに所属するブレーズ・マツイディも開幕戦はにベンチに座って過ごしている。
■第2節で2ゴールをあげたキリアン・ムバッペ、3人がそろったマルセイユ
そして国内組はフランスリーグの開幕戦にはほとんど出場していなかったが、パリサンジェルマンのキリアン・ムバッペは第2節のギャンガン戦では後半開始時から出場し、1-1のタイスコアの82分に勝ち越し点、そして90分にもゴールをあげている。一方、プレスネル・キンペンベとアルフォンス・アレオラは選手層の厚さもあり、ベンチで90分を過ごしている。
パリサンジェルマンと同数の3人をフランス代表に送り込んだマルセイユは第2節のニーム戦ではスティーブ・マンダンダ、アディル・ラミ、フローランス・トーバンの3人が先発出場した。ニームに1点先行されたマルセイユはトーバンが同点ゴールを決めたが、その後2点を奪われ、1-3で敗れ、ワールドカップメンバー抜きで大勝したトゥールーズ戦とは対照的な結果となった。
またモナコのジブリル・シディベとリヨンのナビル・フェキルは第2節もメンバーから外れており、ファンはピッチ上の雄姿を待ち望んでいるのである。(この項、終わり)