第2687回 再開のスケジュールを発表(4) 8月23日に開幕する1部はウーバーイーツがタイトルスポンサー

 平成23年の東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、昨年の台風15号、19号、令和2年7月豪雨などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■今季の残り試合を戦うパリサンジェルマン、リヨン、サンテチエンヌ

 未消化となっていたフランスカップ、リーグカップの決勝、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグの決勝トーナメントの日程も決まったことで、今シーズンの残りのスケジュールが確定した。もっともこれらの試合に出場するフランスのチームはパリサンジェルマン、リヨン、サンテチエンヌの3つのみ、また、各チームの試合数はパリサンジェルマンが最低3試合、最高5試合(フランスカップ、リーグカップ各1試合、チャンピオンズリーグ3試合)、リヨンは最低2試合、最高5試合(リーグカップ1試合、チャンピオンズリーグ4試合)、サンテチエンヌは1試合(フランスカップ)となる。

■8月23日から来年5月23日まで行われる1部リーグ

 フランスプロサッカーリーグは2020-21シーズンの日程を7月9日に発表した。20チームが参加し、ホームアンドアウエーで戦う1部リーグは全部で38節、8月23日の週末に始まり、来年5月23日に最終節を迎える。
 第1節についてはチャンピオンズリーグ決勝と日程が重なるが、その場合は該当するチームの日程を変更する準備がある。
 年間のスケジュールを見渡してみよう。これまでは年末に前半戦の第19節まで消化し、年始に戦う第20節で後半戦が始まるのが通例であった。しかし、8月下旬という遅いスタートにより、年明け最初の試合は年始の1月6日に行われる第18節であり、年内に消化できるのは17試合だけである。週末ではなく週の半ばに試合が行われるのは5節、前半戦の第15節、第17節、第18節、後半戦の第20節と第23節である。
 週末はリーグ戦、週の半ばはそれ以外の欧州カップ、国内カップというのが通例であるが、これらの中で来季は1部勢が秋から参戦するリーグカップがなくなる。それでも厳しい日程編成となる。
 また、来年の6月には1年延期となった欧州選手権がこれまでより大きな規模で開催されるため、シーズン終了後は代表チームの活動の準備期間も設けなくてはならない。今季は1部18位には入替戦がなく、自動的に残留となったが、来季はシーズン終了後の5月27日と30日に入替戦が予定されている。

■ウーバーイーツがタイトルスポンサーとなった1部リーグ

 遅れて始まることによる厳しい日程面を紹介してきたが、来季は新たな動きが2つある。まず、リーグのタイトルスポンサーである。今季までの3シーズンはコンフォラマが3年間で2500万ユーロという契約をしていた。コンフォラマは大型のホームセンターであり、フランス全土だけではなく国外でも店舗展開している。フランスリーグのタイトルスポンサーの歴史は浅く、イングランドのプレミアリーグが1993年から始めたのに対し、2002年にフランステレコム系の携帯会社のオレンジがタイトルスポンサーとなったのが最初である。長いブランクを経てコンフォラマが2017年から3年契約のタイトルスポンサーとなったが、2019年6月には、コンフォラマを超える2020年からの3年間で3000万ユーロという金額で、ウーバーイーツが契約を結んだ。これまでの2社はフランスの企業であったが、ウーバーイーツは米国サンフランシスコ生まれの企業である。
 ウーバーイーツがタイトルスポンサーとなった1部リーグでは、キックオフ時のボールをウーバーイーツのドライバーがセンターサークルまで運んでくる。このユニークなアイデアが話題になっている。

■2部のタイトルスポンサーはインドのBKT

 なお、2部リーグについては外資系企業が先行してタイトルスポンサーとなっている。2部リーグのタイトルスポンサーの歴史は浅く、2017年に始まる。2017年から今季までの4シーズンは宅配ピザチェーンのドミノピザの名がリーグ戦に冠されていた。江戸川橋、若松河田などに店舗展開していることから日本の読者の皆様は日本の企業と思われている方が少なくないかもしれないが、米国のミシガン生まれの企業である。そして1部と機を同じくしてタイトルスポンサーが変わり、今夏からはインドのタイヤメーカーのBKTの名が付けられることになった。(続く)

このページのTOPへ