第3077回 中盤戦を迎えたチャンピオンズリーグ(3) 好調なスポルティング・リスボン相手に初勝利をあげたマルセイユ
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■中盤戦でリスボンのチームと対戦するフランス勢
国内リーグでは首位争いをするパリサンジェルマンとマルセイユであるが、チャンピオンズリーグでは明暗が分かれ、パリサンジェルマンは連勝、マルセイユは連敗で中盤戦を迎えた。ワールドカップの秋開催によるスケジュールの変更があったが、チャンピオンズリーグのグループリーグは試合間隔が短くなったものの、中盤戦の第3節と第4節は同じ相手と連戦するというフォーマットは変わっていない。
グループDのマルセイユはスポルティング・リスボン、グループGのパリサンジェルマンはベンフィカといずれもポルトガルのリスボンにあるチームと対戦する。第3節ではマルセイユ、第4節ではパリサンジェルマンがそれぞれポルトガルのチームをフランスに迎える。
■ポルトガルリーグ2位でチャンピオンズリーグに出場したスポルティング・リスボン
第3節ではマルセイユがパリサンジェルマンより1日早い10月4日に試合を行った。スポルティング・リスボンは昨季のポルトガルリーグ2位であり、UEFAのリーグランキングでポルトガルリーグはフランスの次の6位、チャンピオンズリーグにはフランスリーグ同様、1位と2位のチームはグループリーグから、3位のチームはモナコがそうであった通り、予備戦3回戦、プレーオフを勝ち抜かなければ本戦に当たるグループリーグに出場できない。2020-21シーズンでリーグチャンピオンとなったスポルティング・リスボンは2021-22シーズンはリーグ優勝をポルトに譲ったものの、2位をキープして2年連続のチャンピオンズリーグ出場となった。今季はこの時点でリーグ7位と出遅れているが、チャンピオンズリーグでは好調である。
■チャンピオンズリーグでの成績が対照的な両チーム
スポルティング・リスボンはグループDでは第3シードであったが、第1節では昨季ヨーロッパリーグ優勝で第1シードのフランクフルト(ドイツ)とアウエーで対戦し、3-0と勝利する。さらに第2節では第2シードのトットナム・ホットスパーをホームに迎え、2-0と勝利、無失点で連勝しており、堂々の首位である。他に無失点で連勝しているチームはグループBのクラブ・ブルージュ(ベルギー)、グループCのバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)、グループFのレアル・マドリッド(スペイン)だけである。
一方のマルセイユは、スポルティング・リスボンが連勝したチームに連敗、しかも無得点である。他に無得点で連敗しているチームはグループのグラスゴー・レンジャーズ(スコットランド)だけである。第4シードのマルセイユは、シード順位の差以上の力の差があると思われたスポルティング・リスボンをベロドロームに迎えたのである。
■大量点をあげたマルセイユが逆転勝利
試合はスポルティング・リスボンの選手が渋滞に巻き込まれたため、キックオフ時間を遅らせ、スポルティング・リスボンのキックオフで始まる。スポルティング・リスボンはキックオフから攻撃を組み立て、マーカス・エドワーズからのパスを受けたフランシスコ・トリンコンが先制点を決める。また、9分にもスポルティング・リスボンは決定機を迎えたがマルセイユのGKのロペスが好セーブし、追加点を許さなかった。スポルティング・リスボンの攻撃はここで止まってしまう。
第2節で選手起用を誤ったマルセイユであるが、この日は攻撃陣が活躍した。まず13分にはCFのアレクシス・サンチェスが同点ゴールを決める。マルセイユにとってのチャンピオンズリーグ初ゴールがチームに勢いをもたらした。16分にはサンチェスが追加点かと思われたが、オフサイドの判定でゴールは認められなかったが、マルセイユの攻撃は続く。その直後にアミン・アリがヘディングですかさず勝ち越し点を奪う。
23分にはスポルティング・リスボンはGKのアントニオ・アダンが決定的なピンチにペナルティエリアと飛び出て手でプレー、これで一発退場となる。それまではボール保持率で優位になっていたスポルティング・リスボンは失速する。28分にマルセイユはDFのレオナルド・バレルディが得点を決めてリードを広げ、後半を迎える。
試合終盤の84分に、マルセイユは第1戦で退場処分を受けて復帰してきたシャンセル・ムバンベが名誉挽回とばかりに得点をあげ、4-1と初勝利をあげたのである。(続く)