第3085回 3チームが参戦したヨーロッパリーグ(3) フェレンツェバローシュと勝ち点で並ぶモナコ

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■チャンピオンズリーグの予備戦から転戦したモナコ

 前々回と前回はフランス勢で欧州カップで2位以内を確定し、越年一番乗りとなったレンヌを紹介した。
 今回からは他にヨーロッパリーグを戦っているフランス勢を紹介しよう。フランス勢として期待が高かったのがモナコである。昨季は最後にマルセイユに逆転されて3位となった。チャンピオンズリーグには予備戦から参戦しなくてはならず、予備戦3回戦でPSVアイントホーフェン(オランダ)に惜敗し、ヨーロッパリーグに転戦した。過去の実績もあり、第2シードに入る。

■第1シードのレッドスター・ベオグラードをアウエーで倒したモナコ

 9月8日の第1節ではグループHの第1シードのレッドスター・ベオグラード(セルビア)とのアウエーで対戦する。すなわち、最も手ごわいカードで欧州のシーズンが開幕した。会場のライコ・ミティッチ競技場は4万を超えるファンが集まった。昨季は両チームともヨーロッパリーグで決勝トーナメントに進出しながら初戦で敗退している。モナコはイングランドのリバプールから南野拓実を補強し、国内外でさらに上位を目指す。モナコはCFで主将のウィッサム・ベンイェデルがチームを牽引する。アウエーゲームではあるがモナコは積極的な試合運びでレッドスター・ベオグラードのゴールを脅かす。レッドスター・ベオグラードも決定機をつかむがモナコのGKアレクサンドル・ヌーベルが得点を許さない。結局この試合の勝敗は74分にモナコに与えられたPKで決まった。モナコのアレクサンドル・ゴロビンがペナルティエリア内で倒され、PKをブレール・エンボロが決めた。モナコは最大の難敵をアウエーで下し、幸先の良いスタートを切った。

■ホームでのフェレンツェバローシュ戦で、黒星を喫した

 しかし、第2節でハンガリーのフェレンツェバローシュとホームで対戦、ここで勝ち点を落としてしまった。フェレンツェバローシュはハンガリーを代表する名門クラブであるが、近年は欧州ではこれといった成績を残していない。モナコ優位と思われたが、前半は互角の戦いでスコアレスで後半を迎える。後半の序盤こそモナコはフェレンツェバローシュを攻め立てたが、得点には至らない。76分、相手ペナルティエリア内でマニエス・アクリウシュが競り合って倒れ、モナコはPKを要求、しかし、VARの結果、ノーファウルとなる。その直後の80分、フェレンツェバローシュのバリント・ベッセイのシュートをモナコの守備陣がクリアできず、フェレンツェバローシュが先制する。第1戦でトルコのトラブゾンスポルに勝利しているフェレンツェバローシュは連勝して首位、1勝1敗となったモナコは3位に沈んで中盤戦を迎える。

■トラブゾンスポルを圧倒し、首位で折り返したモナコ

 中盤戦の相手はトラブゾンスポル、第2節でレッドスター・ベオグラードを下し、1勝1敗でモナコと同勝ち点であるが、総得点の差で2位となっている。
 トラブゾンスポルとの試合は10月6日にモナコ、10月13日にトラブゾンで行われる。国内リーグでのモナコはこの時点で5位と好調である。第2節に続き、第3節もホームゲームとなったモナコのルイ2世競技場は前節よりも多くの5000人のファンが集まった。初顔合わせとなるこの対戦、波乱含みの展開となる。9分にモハメド・カマラがマクシミリアーノ・ゴメスと競り合って倒れ込んでしまう。このプレーをめぐってVARの結果、主審はゴメスに対しレッドカードを提示する。遠来のトラブゾンスポルは残り80分以上を10人で戦わなくてはならなくなった。勢いに乗ったモナコはすかさず14分にベンイェデルが先制点をあげる。1人少なくなったトラブゾンスポルが陣形を立て直す前に、モナコはパスをつないで簡単にゴールを陥れた。守りを固めたトラブゾンスポルをモナコは攻めあぐねるが、前半終了間際にPKを得て、ベンイェデルが成功させて、2点リードで折り返す。
 後半に入ってもモナコは56分のゴロビンのGKをアクセル・ディザジがヘディングで押し込んでリードを広げる。モナコの一方的な試合となったが、トラブゾンスポルも1点を返し、第3節は3-1とモナコが制し、フェレンツェバローシュともに勝ち点6で折り返したのである。(続く)

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