第3248回 欧州カップのグループリーグ組み分け決定(4) 6チームともグループリーグに出場

 平成23年の東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■昨年に続き6チームがグループリーグに出場

 前回の本連載まで紹介した通り、欧州カップに出場するフランス勢は、チャンプ於インズリーグの予備戦で敗れたマルセイユはヨーロッパリーグに転戦し、ヨーロッパカンファレンスリーグのプレーオフを勝ち抜いたリールはグループリーグに出場、昨年に続き6チームすべてがグループリーグを戦うことになった。
 この6チームはリーグ戦、カップ戦と平行して欧州の舞台で戦うことになり、8月の末に組み合わせ抽選が行われた。

■パリサンジェルマンは第1シードながら難敵ぞろい

 まずチャンピオンズリーグに出場するチームからグループリーグの組み合わせを紹介しよう。
 チャンピオンズリーグは例年通り4チームずつのグループリーグが8組、各グループで上位2チームが年明けの決勝トーナメントに進み、3位チームはヨーロッパリーグの決勝トーナメントに転戦する。第1シード8チームは前年優勝のマンチェスター・シティ(イングランド)、前年のヨーロッパリーグの優勝チームのセビリア(スペイン)、そしてUEFAインデックスで上位6か国のリーグ優勝チームが入り、パリサンジェルマンは第1シード入りする。なお、マンチェスター・シティは国内リーグでも優勝したため、UEFAインデックス7位のオランダリーグの優勝チームが入る。第1シードはマンチェスター・シティ、セビリア、バルセロナ(スペイン)、ナポリ(イタリア)、バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)、パリサンジェルマン、ベンフィカ(ポルトガル)、フェイエノールト(オランダ)となる。第2シード以降は各チームのUEFAインデックスによって分けられ、RCランスは第4シードとなる。
 パリサンジェルマンは12年連続17回目の出場であり、そろそろ、ビッグイヤーを掲げたいところである。抽選の結果、パリサンジェルマンはグループF、第2シードはボルシア・ドルトムント(ドイツ)、第3シードはACミラン(イタリア)、第4シードはニューカッスル・ユナイテッド(イングランド)となる。ボルシア・ドルトムント、ACミランはチャンピオンズリーグ優勝経験チームであり、ニューカッスルもイングランドのプレミアリーグで4位に入った実力チームであり、厳しい戦いが予想される。

■21年ぶりのチャンピオンズリーグ出場となるRCランス

 RCランスはチャンピオンズリーグには実に21年ぶり3回目の出場、欧州カップとしても2007-08シーズンのUEFAカップ以来の参戦となる。したがって、UEFAインデックスはグループリーグに出場する32チームの中で最下位である。グループBに入り、第1シードのセビリア、第2シードのアーセナル(イングランド)、第3シードのPSVアイントホーフェン(オランダ)といういずれも欧州カップ優勝経験のあるチームと戦う。

■マルセイユ、レンヌ、トゥールーズ、リールも対戦相手が決定

 ヨーロッパリーグのシード分けは前年度のヨーロッパカンファレンスリーグの優勝チームのウエストハム・ユナイテッド(イングランド)が第1シードに入る以外はUEFAインデックス順に振り分けられ、フランス勢はマルセイユとレンヌが第2シード、とクールーズは第4シードとなる。マルセイユはグループB、第1シードはアヤックス(オランダ)、第3シードはブライトン(イングランド)、第4シードはAEKアテネ(ギリシャ)となる。グループFのレンヌの相手は第1シードのビジャレアル(スペイン)、第3シードのマッカビ・ハイファ(イスラエル)、第4シードのパナシナイコス(ギリシャ)となる。2007-08シーズンのヨーロッパリーグ以来14年ぶりの出場となるトゥールーズは第1シードのリバプール(イングランド)、第2シードのLASK(オーストリア)、第3シードのサンジロワーズ(ベルギー)と戦う。
 近年はチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグに出場しているリールにとってヨーロッパカンファレンスリーグへの出場は半ば不本意であろう。近年の欧州での活躍を反映し、第1シードにランクされる。グループAに入り、第2シードのスロバン・ブラチスラバ(スロバキア)、第3シードのリュブリャナ(スロベニア)、第4シードのクラクスビーク(フェロー諸島)と戦う。
 今季こそ、フランス勢の欧州制覇に期待したい。(この項、終わり)

このページのTOPへ