第3259回 無敗で第1戦を乗り切ったフランス勢(1) フランス勢の先鋒はパリサンジェルマン
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■予備戦、プレーオフを戦ったチームを含め6チームがグループリーグに参戦
フランス国内でラグビーワールドカップが開催される中、9月上旬には前回までの本連載で紹介した通り、代表チームは欧州選手権予選のアイルランド戦、親善試合のドイツ戦とう国際試合を行っている。そしてクラブの国際試合も9月の下旬から欧州カップのグループリーグが始まった。
今季の欧州カップにフランスから参戦するのは6チーム、フランス勢はグループリーグに出場するための予備戦やプレーオフから参戦したチームもあったが、すべてこれらを勝ち抜き、フルエントリーである。
■ラグビーワールドカップの影響を受けるフランス勢の日程
チャンピオンズリーグは火曜日と水曜日、ヨーロッパリーグとヨーロッパカンファレンスリーグが木曜日に行われる。チャンピオンズリーグに出場するのはパリサンジェルマンとRCランス、ヨーロッパリーグはマルセイユ、トゥールーズ、レンヌ、ヨーロッパカンファレンスリーグはリールが登場するが、同時期に開催されているラグビーワールドカップの影響を受けるのが、マルセイユ、トゥールーズ、リールの3チームである。リールは第1戦がホームゲームであったが、23日の土曜日にラグビーワールドカップのイングランド-チリ戦が本拠地のピエール・モーロワ競技場で行われるため、リールは例外的に水曜日の20日に初戦を迎える。
■9月19日に初戦を迎えるパリサンジェルマン
フランス勢の中で最初に欧州の舞台に姿を現すのは昨季リーグ優勝のパリサンジェルマンである。本連載第3248回で紹介した通り、第1シードとなったものの、グループFはボルシア・ドルトムント(ドイツ)、ACミラン(イタリア)、ニューカッスル(イングランド)と難敵のそろうグループFに入った。初戦は19日にホームのパルク・デ・プランスにボルシア・ドルトムントを迎える。
■首位奪還に失敗して第1戦を迎えるパリサンジェルマン
パリサンジェルマンはシーズン前には日韓ツアーを行い、2年連続の極東遠征となった。日韓ツアーの戦績は1勝1分2敗と振るわず、シーズン開幕直前に予定されていたチャンピオンズトロフィーも延期となり、さらに主力のキリアン・ムバッペとの契約問題もあり、ムバッペ抜きで不安の中でシーズン開幕を迎えた。
その予感が的中してしまい、ムバッペ不在の開幕戦はホームにロリアンを迎え、スコアレスドローとなる。続く第2節でようやくムバッペがチームに合流、ベンチ入りし、アウエーでトゥールーズと対戦する。パリサンジェルマンは開幕戦のロリアン戦同様、圧倒的なボール支配率を誇り、シュート数でも大きく上回るが、得点を奪うことができない。ようやく後半になってムバッペを投入、ムバッペのPKで先制するものの、試合終了間際にPKで追いつかれ、2試合連続で引き分けとなった。
パリサンジェルマンの初勝利は第3節、昨季2位のRCランスとのパルク・デ・プランスでの戦いである。この日はムバッペが初先発となる。前半終了間際にパリサンジェルマンはマルコ・アセンシオが先制点、後半に入ってもムバッペが2点をあげ、RCランスの反撃を1点におさえ、初勝利をあげた。続く第4節では1分2敗とまだ勝ち星のないリヨンとアウエーで対戦、開始早々にムバッペのPKで先制、その後ゴールを重ね、前半だけで4-0と大量リードをする。後半のリヨンの反撃は1点のみ、4-1と大勝してこれでようやくエンジンがかかったかと思われた。リヨンに勝利したことにより順位も2位に浮上、首位モナコと勝ち点2差にせまる。翌週の半ばにチャンピオンズリーグのグループリーグを控えたパリサンジェルマンは、続く第5節は日程を早めて唯一金曜日に試合を行う。
9月15日、金曜日の夜にパルク・デ・プランスに迎えたのはニースである。首位奪還を狙う試合であり、これまでの4試合同様、ボール保持率では上回ったが、肝心のシュートが打てない。21分にテレム・モフィの先制点を許し、ムバッペのゴールで追いついてハーフタイムを迎えたが、後半に入って2点を勝ち越され、終盤にムバッペのゴールで1点差に迫ったが、今季初黒星を喫し、欧州の舞台に上がるのである。(続く)