第3316回 アフリカネーションズカップ開幕(6) モーリタニアに敗れ、最下位で敗退したアルジェリア
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■リヤド・マフレズ世代、最後のタイトル挑戦もアンゴラとドロー
グループDの第1シード、アルジェリアにはリヤド・マフレズがいる。32歳でイングランドのマンチェスター・シティからサウジアラビアのアル・アハリへ移籍した。アルジェリアは35歳のイスラム・スリマニなど「マフレズ」世代が2019年大会での優勝に貢献したが、彼らにとってラストチャンスがこの大会であった。
1月15日の初戦の相手はアンゴラである。19分に32歳のバグダッド・ブーンジャーが先制点を入れたところまではマフレズ世代の2大会ぶりの優勝を感じさせた。しかし、その後は追加点をあげることができない。後半に入って65分にペナルティエリア内でのファウルでPKを与えてしまい、追いつかれてしまう。この直後には先制点を上げたブーンジャーに代えてスリマニを投入するが、勝ち越し点を奪うことができず、初戦は勝ち点1にとどまる。
■アルジェリアを救ったバグダッド・ブーンジャー
第2戦では前回大会四強のブルキナファソと対戦する。ブルキナファソは第1戦でモーリタニアに勝利、第2戦で勝利すれば決勝トーナメント進出が決まる。前半のアルジェリアは試合を支配する。しかし、アディショナルタイムの49分、ブルキナファソはクロスからモハメド・コナテがヘディングシュートで先制点を決める。このゴールに対してオフサイドがあったかどうかをVARで確認したが、得点が認められて前半を終える。
後半に入って51分、アルジェリアはブーンジャーのゴールで追いつく。しかし、66分にブルキナファソのペナルティエリア内で選手同士の接触があり、VARの結果、ブルキナファソにPKが与えられ、これをベルトラン・トラオレが決めて勝ち越す。トラオレはリヨンで活躍し、イングランドのアストンビラを経由して現在はトルコのバシャクシェヒルに所属している。リードされたアルジェリアは主将のマフレズをベンチに下げ、リールのアダム・ウナスを投入する。シュートの精度を欠くアルジェリアは苦戦したが、後半アディショナルタイムの95分、チームを救ったのはブーンジャーであった。ウナスの蹴ったCK、ブルキナファソのDFに競り勝ってヘディングシュートを決める。ブーンジャーはチームの全得点となる今大会3点目、しかし、チームの勝ち点は2点にとどまり、最終戦を迎える。
■モーリタニアに敗れ、最下位となって敗退したアルジェリア
グループDの最終戦は勝ち点4同士のアンゴラとブルキナファソが対戦、勝ち点2位のアルジェリアは勝ち点0のモーリタニア相手に勝利を目指す。勝利すれば決勝トーナメントをほぼ手中にできるアルジェリアは先発メンバーからマフレズを外す。これまでアルジェリアは親善試合でモーリタニアに4戦全勝、初めてのタイトルマッチでの対戦となる。
試合は立ち上がりからアルジェリアが圧倒する。マフレズの代わりに先発したウナスが積極的にゴールを狙うが、得点には至らない。そして36分、モーリタニアがCKのチャンスを得る。アルジェリアはクリアしたものの、モーリタニアはペナルティエリア内でボールを拾い、モハメド・デライ・ヤリが値千金のゴールを決める。ここまで連敗のモーリタニアは今大会初めてリードを奪う。 アルジェリアは後半開始時からマフレズを投入する。しかしながら、アルジェリアはゴールネットを揺らすことができず、0-1で敗れ、最下位となって敗退が決定する。
■3回目の出場で初めての決勝トーナメント進出を決めたモーリタニア
モーリタニアはアルジェリアに初勝利、勝ち点3で3位となった。すでに全日程を終えているグループAからCまでの3位チームを見ると、グループAの3位のコートジボワールは勝ち点3であるが、得失点差は-3である。モーリタニアの得失点差は-1であることから、この2チームより上位となり、3位となった6チーム中で上位の4チームに入ることが決定した。5回目の対戦でアルジェリアに初勝利したモーリタニアは、アフリカネーションズカップでは3回目の出場で決勝トーナメントに初進出を決めたのである。(続く)