第3356回 パリサンジェルマン、ホーム第1戦でバルセロナに敗れる(4) 交代選手の活躍でバルセロナが逆転勝利

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■出場停止のアクラフ・ハキミに代わってサイドを守るマルキーニョス

 パリサンジェルマンの監督のルイス・エンリケは、就任1年目にかつて自らが選手、監督として欧州を制したバルセロナと準々決勝で戦う。組み合わせ的にはこの勝者が決勝に進むと目され、最近のチャンピオンズリーグでは厳しいドローが続いたパリサンジェルマンにとってはチャンスである。
 パルク・デ・プランスのピッチに立ったパリサンジェルマンのメンバーはGKはジャンルイジ・ドンナルンマ、DFは右からマルキーニョス、ルカ・エルナンデス、ルーカス・ベラウド、ヌーノ・メンデス、MFは右から李康仁、ビティーニャ、ファビアン・ルイス、FWは右からウスマン・デンベレ、マルコ・アセンシオ、キリアン・ムバッペである。マルキーニョスがサイドバックに入ったのはアクラフ・ハキミが出場停止だからである。マルキーニョスの本来の位置であるストッパーに入ったルーカス・ベラウドは今年の1月の移籍で獲得した20歳の選手、3月下旬のイングランド戦でブラジル代表にデビューしたばかりである。直前のクレルモン戦ではその前のレンヌ戦と先発11人全員を入れ替えたが、そのクレルモン戦とは今度は10人を入れ替えた。スペイン人のアセンシオだけがクレルモン戦に続いて先発した。

■両チームの守備が優った序盤、バルセロナのラフィーニャが先制点

 主審はイングランドのアンソニー・テイラー氏、3年前に両チームが決勝トーナメント1回戦で対戦したパリの試合でも主審を務めている。序盤はホームのパリサンジェルマンが優勢に試合を進めた。しかし、バルセロナの組織的な守備を崩すには至らない。逆にバルセロナもパリサンジェルマンの守備を破ることができず、スコアレスが続く。
 この均衡状態を先に破ったのがバルセロナであった。次第に盛り返してきたバルセロナは37分、右サイドを躍動しながらドリブルで駆け上がってきた16歳のラミン・ヤマル、中央のロベルト・レバンドフスキにクロスを供給、これをドンナルンマがクリアしたが、クリアボールがファーサイドにこぼれ、ノーマークのラフィーニャに渡って右足でシュート、ドンナルンマのセーブも及ばず、ボールはゴールネットに吸い込まれた。前半のパリサンジェルマンは決定機を作り出すことができず、ノーゴール、1点ビハインドで後半を迎えた。

■後半立ち上がりに連続ゴールで逆転したパリサンジェルマン

 後半の立ち上がりはパリサンジェルマンの時間になった。後半立ち上がりの48分、ムバッペが左サイドからゴールライン直前まで迫り、クロスを上げる。バルセロナの守備陣がクリアしたボールはデンベレの足元へ、左足で同点ゴールを決める。デンベレは今季のチャンピオンズリーグ出場8試合目で初ゴール、しかも昨年まで所属していた古巣からの得点となった。その直後の50分、今度は右サイドからの攻撃、李康仁からファビアン・ルイス、最後はビティーニャが逆転ゴールを決める。55分にはブラッドリー・バルコラがゴールを脅かす。ようやくパリサンジェルマンの時間となった。

■交代選手が出場直後に活躍し、バルセロナが逆転勝利

 しかし、試合は終盤に再びバルセロナのものとなる。61分にバルセロナはジョアン・フェリックスとペドリを投入する。すると出場直後のペドリが中盤からロングパス、ヌーノ・メンデスを置き去りにして抜け出したラフィーニャがパスを受けてGKと一対一、ラフィーニャのシュートにドンナルンマは反応できず、バルセロナは同点に追いついた。
 75分にパリサンジェルマンはデンベレのシュートがポストに当たり、勝ち越しのチャンスを逃す。その直後にバルセロナはまた選手交代、アンドレアス・クリステンセンとフェラン・トーレスがピッチに入る。その直後にバルセロナは左CK、両手をあげるサインで蹴られたイルカイ・ギュンドアンのボールに対して、入ってきたばかりのクリステンセンがヘディングで逆転ゴール。バルセロナは交代選手の活躍で3-2とアウエーの第1戦で勝利したのである。(この項、終わり)

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