第3427回 第4回UEFAネーションズリーグ開幕 (1) イタリア、ベルギー、イスラエルと対戦

 平成23年東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨、令和6年能登半島地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■4回目を迎えたUEFAネーションズリーグ

 欧州選手権、オリンピックという国際大会の行われた夏も過ぎ、秋になると再び国内外のシーズンが始まる。国内リーグの開幕ならびに欧州カップの予備戦、プレーオフについて紹介してきたが、今回からは代表チームの大会であるUEFAネーションズリーグについて紹介しよう。
 力の拮抗した代表チーム同士での真剣勝負を増やそうと2018年に始まったこの大会も4回目となる。これまでのフランスの成績は2018年から2019年にかけて行われた第1回大会はグループリーグでオランダと勝ち点が並んだが直接対決の得失点差で2点及ばず、決勝大会に進むことができなかった。2020年から2021年にかけて行われた第2回大会はグループリーグではポルトガルと引き分けた以外は全勝で首位となり、2021年10月にイタリアで行われた決勝大会に進出、準決勝はベルギーに逆転勝ち、決勝もスペインに先制を許しながら逆転し、初優勝を遂げ、ディディエ・デシャン監督にとっては2018年のワールドカップに続くタイトルとなった。
 ところが、2022年から2023年にかけて行われた第4回大会はフランスにとっては残念な結果となった。カタールでのワールドカップを控え、2022年6月から9月にかけて行われたグループリーグで1勝2分3敗、あわやBリーグ降格となる3位に終わった。この成績からワールドカップでの準優勝は誰も想像できなかったであろう。

■グループリーグの上位2チームが準々決勝進出

 ワールドカップ準優勝、欧州選手権準決勝進出という好成績を残して、デシャン監督にとっても4回目となる大会の開幕について紹介しよう。
 まず、今大会の大会形式であるが、フランスの所属するリーグAに関しても大きな変更がった。まず、リーグAが4チームずつの4つのグループからなることは変更しておらず、2024年9月から11月にかけてホームアンドアウエー形式で各チーム6試合を行う。そして、各グループからこれまでは上位1チームのみが決勝大会に進出できなかったが、上位2チームが準々決勝に進出することになり、準々決勝は2025年3月にホームアンドアウエー形式で行われる。準決勝と決勝は2025年6月に1か国でセントラル開催される。

■イスラエル、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、スコットランドがリーグAに昇格

 またグループリーグでは、従来は最下位チームがリーグBに自動降格であったが、今回は最下位(4位)が自動降格、3位が入替戦となった。すなわち、前回大会であれば、フランスはリーグBの各グループで2位のウクライナ、アイスランド、フィンランド、ノルウェーと入替戦をしていたのである。
 また今大会の結果が2026年のワールドカップ予選に反映され、ワールドカップ予選の予選グループで1位となった12チームは本大会出場、2位となったチームはプレーオフに進出、そして3位以下となった場合でもこのUEFAネーションズリーグでグループ首位となった上位4チームにはプレーオフの出場権が与えられる。
 前回大会でリーグAに昇格してきたのはイスラエル、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、スコットランドの4か国。一方、今回の欧州選手権準優勝のイングランドはオーストリア、チェコ、ウェールズとともにリーグBに降格している。

■第3シードのフランス、イタリア、ベルギー、イスラエルと対戦

 前回大会の成績を基にグループ分けがなされ、フランスは第3シードとなる。フランスはグループ2に入り、第1シード(前回大会決勝大会進出)からはイタリア、第2シード(前回大会グループ2位)からはベルギー、第4シード(リーグBから昇格)からはイスラエルとなる。
 グループ2でフランス以外に今回の欧州選手権に出場したのはベルギーとイタリアである。フランスを含め、3か国ともグループ2位で決勝トーナメントに進出している。ベルギーは決勝トーナメント1回戦でフランスと対戦し、フランスが1-0と勝利している。イタリアは決勝トーナメント1回戦でスイスに完敗しており、フランスが最も良い成績を残しているのである。(続く)

このページのTOPへ