第3512回 チャンピオンズリーグのプレーオフ (6) ブレストとの第2戦も大勝したパリサンジェルマン

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■1か月間に3回対戦するパリサンジェルマンとブレスト

 チャンピオンズリーグのプレーオフの第2戦は2月18日と19日に行われた。18日にはモナコが出場し、アウエーでベンフィカ(ポルトガル)と3-3のドローとなったが、2戦通算成績で敗退している。
 19日にはフランス勢対決としてパリサンジェルマン-ブレスト戦がパリサンジェルマンの本拠地パルク・デ・プランスで行われた。
 第1戦はブレストのホームゲームとしてギャンガンで行われ、3-0と勝利し、1日のリーグ戦での対戦に続き、3点差で勝利したことは第3509回の本連載で紹介した通りである。パリサンジェルマンとブレストは2月に3たび対戦することになる。1か月の間に同じチームと3回対戦するということもまた珍しい。2016年の1月にパリサンジェルマンはトゥールーズと3回対戦していることがあるくらいである。この時は、1月16日にトゥールーズでのリーグ戦でパリサンジェルマンが1-0で勝利、1月19日にフランスカップのベスト16決定戦で2-1の勝利、27日にリーグカップの準決勝で2-0の勝利とパリサンジェルマンが3連勝している。なお、カップ戦はいずれもパリサンジェルマンのホームで行われている。

■勝ち抜いた場合の対戦相手はリバプールかバルセロナ

 パリサンジェルマンは9年前同様3連勝して、決勝トーナメントに臨みたいところである。アウエーでの第1戦を3点差で勝利していることから、パリサンジェルマンが勝ち抜くことはほぼ確実視されている。ファンにとって気になるのはパリサンジェルマンの次の相手である。
 今大会の新たな方式として特徴的なのはリーグフェーズの成績が決勝トーナメントの初戦であるプレーオフだけではなく、それ以降にも反映されることである。今回の組み合わせ抽選はプレーオフだけではなく、決勝までの組み合わせも決定している。リーグフェーズで1位のチームは決勝まで2位のチームと対戦せず、リーグフェーズで上位4位以内に入ったチーム同士は準決勝まで対戦しない。決勝トーナメント1回戦では、リーグフェーズで1位あるいは2位のチームは、リーグフェーズ15位あるいは16位のチームかその対戦相手の勝者と対戦するようになっている。したがってリーグフェーズ16位のパリサンジェルマンとブレストの勝者、リーグフェーズ15位のベンフィカ(ポルトガル)とモナコとの勝者は、リーグフェーズ1位のリバプール(イングランド)か2位のバルセロナ(スペイン)と戦うことになる。

■前半に2得点、決勝トーナメント進出をほぼ確実にする

 決勝トーナメント進出がほぼ確実であるパリサンジェルマンは、プレーオフ第2戦でも圧倒的な力を見せて勝利し、リーグフェーズでの順位は何かの間違いであった、ということを恵まれたドローを与えられたリバプールやバルセロナに見せたいところである。
 ブレストとの3連戦で初めて本拠地のパルク・デ・プランスに姿を見せたパリサンジェルマンはその通りの試合運びを見せた。
 リーグ9位のブレストは首位のパリサンジェルマンに対する戦い方が浸透し、守勢に回っても得点を許さない術を身につけ、圧倒的にボールを支配されていても得点を許さなかった。しかし、それも20分に左サイドをブラッドリー・バルコラが抜き去るまでのことであった。バルコラはそのまま左足でシュート、チェックは入ったが、ゴールが認められる。39分には冬の移籍市場で獲得したフビチャ・クバラツヘリアがゴール、チャンピオンズリーグでは初ゴールとなる。
 それで前半はブレストも数少ないチャンスをシュートに結びつけることはできた。45分にはピエール・レースメルのシュートをジャンルイジ・ドンナルンマがはじく。

■7人が7得点をあげ、決勝トーナメントへ大きな弾み

 前半はパリサンジェルマンが2点のリード、2試合通算で5-0となったが、後半のパリサンジェルマンは止まらなかった。58分にはペナルティエリアの外からビティーニャ、64分にはゴール前でボールを回してノーマークとなったデジレ・ドゥエ、69分にはクバラツヘリアのクロスをヌーノ・メンデス、77分にはゴンサロ・ラモス、86分には18歳のセニー・マユルが得点をあげ、7-0というスコアで勝利する。7店すべてが異なるスコアラーということも決勝トーナメントに向けて大きな弾みとなったのである。(この項、終わり)

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