第3531回 2025年6か国対抗優勝 (4) 最終節でまずアイルランドが勝利、暫定首位

 平成23年東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨、令和6年能登半島地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■首位アイルランド以外の上位チームがそろって勝利し、4チームに優勝の可能性

 前々回と前回の連載で紹介した通り、第4節では首位のアイルランドを2位のフランスが下し、3位のイングランド、4位のスコットランドも勝利した。この結果、最終節を迎える段階の順位、そして最終節のカードとその試合順はこれ以上ないものとなった。 まず順位であるが、フランス、イングランド、アイルランドが3勝1敗であるが、ボーナスポイントの差で、それぞれの勝ち点はフランスが16、イングランドが15、アイルランドが14となる。それを追って2勝2敗のスコットランドが勝ち点11、1勝3敗のイタリアは勝ち点4、4戦全敗のウェールズはボーナスポイントのみの勝ち点3となる。

■最終節はアイルランド、イングランド、フランスの順に登場

 そして最終戦のカードは実に興味深い組み合わせと対戦順となった。各節2日間にわたって行われてきた今年の6か国対抗であるが、最終節は3月15日に3試合すべてが行われる。フランス時間(欧州中央時間)で15時15分にイタリア-アイルランド戦、17時45分にウェールズ-イングランド、21時にフランス-スコットランド戦が行われる。すなわち、上位3チーム同士の試合はなく、上位3チームのチームは下位3チームと対戦する。1試合で最大で勝ち点5まで獲得可能であり、勝ち点11のスコットランドまで優勝の可能性がある。試合順であるが3位のアイルランドが第1試合、第2試合に2位のイングランドが登場、そして首位のフランスが最終戦に登場となっており、大相撲の取り組みのようになり、今年の6か国対抗で15番目の最後の試合となるフランス戦まで優勝の行方が分からない、というファンをワクワク、ドキドキさせるような1日になったのである。

■イタリアに先制を許すが、前半リードで折り返す

 最初に登場するアイルランドは勝利すれば、その時点でイングランドとフランスを抜き、首位となる。
 優勝候補筆頭と言われたアイルランドはアウエーでイタリアとの対戦、成長著しいイタリアの試合にローマのオリンピック競技場には7万人近い観衆が集まる。奇数年の今年のイタリアは、ホームで3試合開催するが、3試合の観客動員はイングランドには及ばないものの、スコットランドよりも多く、出場6か国の中で2番目に多くの観客がスタジアムで国歌を歌った。
 アイルランドにとってもイタリアは簡単な相手ではなくなった。試合はその通りの展開となった。大声援に背中を押されたイタリアは序盤から攻め続ける。スタンドオフのパオロ・ガルビジのグラバーキックをウィングのモンティ・イオアネがきれいにキャッチし、そのまま先制トライ、このトライを喜んでいるのはイタリアのファンだけではない。イングランド、フランスに加え、スコットランドのファンもイタリアの勝利を願っているのである。この段階では過半数の支持を得ているイタリア、トンマーゾ・アランは難しい位置からのゴールを決める。アイルランドが追いついたのは24分、スクラムからの展開でヒューゴ・キーナンがトライ、スタンドオフに復帰したジャック・クローリーが同点のゴールを成功させる。イタリアはペナルティゴールで勝ち越すが、主将のミケーレ・ラマロがデリバレイトノックオンの反則で10分間の退出、このペナルティからアイルランドはダン・シーハンが逆転トライを決めて12-10でハーフタイムを迎える。

■フッカーのダン・シーハンが3トライ、アイルランドが暫定首位に

 後半に入り、数的有利の続くアイルランドはシーハンがトライし、イタリアは数的不利が快勝したその直後に今度はバンカーシステムでレッドカードをロス・ビンセントが受ける。ナントフッカーのシーハンはこの試合3本目のトライを決め、チーム全体では4トライとなり、ボーナスポイントを獲得する。22-10と大量リードしたが、その後、イタリアが反撃し、22-17と追い上げる。ワンプレーで同点、逆転という綱渡りのスコアとなったが、アイルランドは勝ち点5をあげて、この時点で暫定首位となる。そしてスコットランドの優勝が消えたのである。(続く)

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