第2553回 アルバニア、アンドラに連勝(3) スタッド・ド・フランスでの100試合目を白星で飾る
平成23年の東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、このたびの台風15号などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。
■国歌を間違って演奏し、試合開始が遅れたアルバニア戦
フランスは新シーズンの初戦をアルバニア相手に4-1と完勝した。試合内容は特に問題はなかったが、試合前に問題を起こした。それは試合前に誤ってアルバニア国歌ではなく3日後に流すべきアンドラ国歌を演奏してしまい、試合開始が7分遅れてしまった。プロトコル上も試合運営上も問題を起こしたフランス協会は、UEFAから罰金を科されることになったのである。
■確実に勝ち点3を獲得したいアンドラ戦の先発メンバー
このアンドラを7日にフランスはスタッド・ド・フランスに迎える。ここまで小国のアンドラは5連敗、しかも平日の試合とあってチケットセールスには苦労し、招待券なども準備してスタッド・ド・フランスはようやく5万人の観衆が集まった。アンドラ相手ということで大胆な選手起用をしたいところであるが、7日に行われたグループHの試合ではトルコ、アイスランドも勝利し、勝ち点12でフランスとトルコとアイスランドが並び、まずは確実に勝ち点3を獲得したい。
フランスの先発メンバーはGKはウーゴ・ロリス、DFは右からレオ・デュボワ、ラファエル・バラン、クレマン・ラングレ、ルカ・ディーニュ、MFは低い位置にムーサ・シッソコとコランタン・トリッソ、攻撃的な位置に右からジョナタン・イコネ、アントワン・グリエズマン、キングスレー・コマン、FWはオリビエ・ジルーとなる。アルバニア戦とは4人が入れ替わっただけ、特に中央のラインは不変である。アルバニア戦で代表にデビューし、初ゴールをあげたイコネが右サイドの攻撃的なMFとして出場、アルバニア戦で2得点をあげて活躍したコマンが右サイドから左サイドに移った。
■スタッド・ド・フランスでの100試合目となるアンドラ戦
この試合はフランス代表がスタッド・ド・フランスで行う100試合目という記念すべき試合となる。最初の試合は1998年1月28日のスペインとの親善試合、現在の監督のディディエ・デシャン監督も主将として出場し、ジネディーヌ・ジダンの得点によって勝利する。フランスは5試合目でブラジルを破りワールドカップで初優勝する。アンドラが初めてスタッド・ド・フランスで試合をしたのは1998年10月のことであるが、その試合に出場したアンドラのイルドフォン・ラマは主将として今回の試合にも出場する39歳のベテラン選手である。
■圧倒的なボール支配率で3-0と勝利
アンドラのキックオフで始まった試合、開始早々に空中戦の接触プレーでアンドラの選手が負傷する。フランスは立ち上がりから攻め続け、アンドラゴール前で試合は展開される。9割近いボール支配率のフランスの先制点は時間の問題であった。アルバニア戦で活躍した2人がゴールを産む。イコネがゴール前にクロスをあげ、コマンがアンドラの守備陣の裏に出てシュートを決める。
28分にはPKを獲得し、グリエズマンがキッカーとなるが、GLに阻まれ、3日前のアルバニア戦に続いて2試合連続でPKを失敗してしまう。その後も、常にボールをフランスはキープし、パスをつないで次々とシュートを放つが、前半はコマンの1点にとどまる。
後半に入り、52分にフランスは好位置でFKを得る。PKを失敗したグリエズマンがキッカーとなり、ゴール前に上がっていたラングレがヘディングで決める。ラングレにとって代表での初ゴールとなる。
そしてこの日得点をあげることのできなかったジルーと交代して出場したウィッサム・ベン・イェデルが後半のアディショナルタイムにアンドラのGKがはじいたボールを左足でシュート、これが3点目の得点となり、フランスが3-0で勝利し、スタッド・ド・フランスでの100試合目を勝利で飾る。
同日に行われた他の試合ではトルコがモルドバに勝利したが、アイスランドはアルバニアに敗れる。フランスとトルコが勝ち点15で首位、アイスランドが一歩遅れて勝ち点12となり、次の10月の陣が待っているのである。(この項、終わり)