第3395回 ポーランドともドロー、2位通過(1) ロベルト・レバンドフスキが今大会初先発
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■最終戦を待たずして決勝トーナメント進出を決めたフランスとオランダ
グループリーグ第2戦の注目の第2戦のフランス-オランダ戦は前回までの本連載で紹介した通り、スコアレスドローとなった。オフサイドの判定に救われたフランスは勝ち点4となったが、第2節を終えた時点の順位は勝ち点4でオランダとフランスが並び、総得点の差でオランダが上回る。3位は勝ち点3のオーストリア、そしてポーランドが勝ち点0となっており、オランダとフランスは3位以上が確定した。
今大会は24チームが参加しているため、各グループの上位2チームのほか、3位になった6チームのうち、勝ち点等で成績上位の4チームが決勝トーナメントに進出できる。フランスの所属しているグループDの最終戦は6月25日18時にキックオフされるが、23日に全日程を終了したグループAの3位ハンガリーの勝ち点は3、24日に第3戦を終えたグループBの3位クロアチアの勝ち点は2であるため、フランスとオランダは3位になってもこの両チームを上回る勝ち点4を獲得しているため、最終戦の前日に決勝トーナメント進出を決めた。しかし、3位通過の場合、グループリーグ首位通過のチームと対戦することに加え、対戦相手、日程などがグループリーグがすべて終了するまで決まらない。フランスもオランダも首位通過を目指して最終戦に臨む。
■出場国の中で最初に敗退が決まったポーランド
グループDの最終戦はフランス-ポーランドがドルトムントで、オランダ-オーストリアがベルリンで、同時にキックオフされた。フランスは、首位通過のためにはオランダよりも良い成績を残さなくてはならない。ただ、フランスの相手のポーランドは勝利して勝ち点でオーストリアと並んだとしても直接対決で敗れ、出場国の中で最初に敗退が決まってしまった。他方、オランダと対戦するオーストリアは、オランダに勝利すれば2位以内を確定できる。フランスとしてはモチベーションを失った相手と戦うのは大きなアドバンテージであるように思われた。
■監督が交代し、プレーオフ経由で本大会出場を決めたポーランド
ポーランドは予選は苦しみ、終盤に監督をミハウ・プロビエシュに交代して3勝2分3敗としてプレーオフに望みを託した。3月のプレーオフでは決勝でウェールズに延長PK戦で競り勝ち、本大会出場権を得た。最後に本大会へのチケットを得たチームであり、本大会出場決定後は6月に入ってからスパーリングマッチを2試合行っただけであるが、ウクライナ、トルコという本大会出場国に連勝してドイツ入りした。しかし、本大会では初戦でオランダに1-2、第2戦でオーストリアに1-3と連敗して、敗退が決まってしまった。
■2022年ワールドカップではフランスが勝利
フランスとポーランドの対戦成績はフランスが9勝5分2敗と大きく勝ち越している。最新の対戦は一昨年のワールドカップの決勝トーナメント1回戦である。本連載第3106回から第3108回にかけて紹介した通りであるが、フランスがオリビエ・ジルーの先制点、キリアン・ムバッペの追加点2ゴールによって3-1で勝利している。また、主要大会の本大会ではワールドカップ1982年大会の3位決定戦で対戦しており、この時にはポーランドが3-2と競り勝って3位となっている。
戦後は東欧サッカーの強豪の一角を占めていたポーランドであるが、1980年代は経済状況も悪くなり、その輝きを失う。2010年代に入って、2012年大会をウクライナと共催したこともあり、本大会に戻ってきたが、惨敗が続く。フランスで開催された2016年大会でベスト8入りしたのが唯一の例外であるが、今大会も指定席に戻ってしまった。
そのポーランドは最終戦で意地を見せたいところである。エースのロベルト・レバンドフスキはすでに35歳、カタールでのワールドカップで代表から引退かと思われたが、所属のバルセロナ(スペイン)でも活躍し、今回も代表メンバーに入っているが、初戦のオランダ戦は出場せず、第2戦のオーストリア戦は後半の60分から出場、今大会30分しか出番がなかったが、フランス戦は先発出場となったのである。(続く)