第3427回 第4回UEFAネーションズリーグ開幕 (1) イタリア、ベルギー、イスラエルと対戦
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■4回目を迎えたUEFAネーションズリーグ
欧州選手権、オリンピックという国際大会の行われた夏も過ぎ、秋になると再び国内外のシーズンが始まる。国内リーグの開幕ならびに欧州カップの予備戦、プレーオフについて紹介してきたが、今回からは代表チームの大会であるUEFAネーションズリーグについて紹介しよう。
力の拮抗した代表チーム同士での真剣勝負を増やそうと2018年に始まったこの大会も4回目となる。これまでのフランスの成績は2018年から2019年にかけて行われた第1回大会はグループリーグでオランダと勝ち点が並んだが直接対決の得失点差で2点及ばず、決勝大会に進むことができなかった。2020年から2021年にかけて行われた第2回大会はグループリーグではポルトガルと引き分けた以外は全勝で首位となり、2021年10月にイタリアで行われた決勝大会に進出、準決勝はベルギーに逆転勝ち、決勝もスペインに先制を許しながら逆転し、初優勝を遂げ、ディディエ・デシャン監督にとっては2018年のワールドカップに続くタイトルとなった。
ところが、2022年から2023年にかけて行われた第4回大会はフランスにとっては残念な結果となった。カタールでのワールドカップを控え、2022年6月から9月にかけて行われたグループリーグで1勝2分3敗、あわやBリーグ降格となる3位に終わった。この成績からワールドカップでの準優勝は誰も想像できなかったであろう。
■グループリーグの上位2チームが準々決勝進出
ワールドカップ準優勝、欧州選手権準決勝進出という好成績を残して、デシャン監督にとっても4回目となる大会の開幕について紹介しよう。
まず、今大会の大会形式であるが、フランスの所属するリーグAに関しても大きな変更がった。まず、リーグAが4チームずつの4つのグループからなることは変更しておらず、2024年9月から11月にかけてホームアンドアウエー形式で各チーム6試合を行う。そして、各グループからこれまでは上位1チームのみが決勝大会に進出できなかったが、上位2チームが準々決勝に進出することになり、準々決勝は2025年3月にホームアンドアウエー形式で行われる。準決勝と決勝は2025年6月に1か国でセントラル開催される。
■イスラエル、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、スコットランドがリーグAに昇格
またグループリーグでは、従来は最下位チームがリーグBに自動降格であったが、今回は最下位(4位)が自動降格、3位が入替戦となった。すなわち、前回大会であれば、フランスはリーグBの各グループで2位のウクライナ、アイスランド、フィンランド、ノルウェーと入替戦をしていたのである。
また今大会の結果が2026年のワールドカップ予選に反映され、ワールドカップ予選の予選グループで1位となった12チームは本大会出場、2位となったチームはプレーオフに進出、そして3位以下となった場合でもこのUEFAネーションズリーグでグループ首位となった上位4チームにはプレーオフの出場権が与えられる。
前回大会でリーグAに昇格してきたのはイスラエル、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、スコットランドの4か国。一方、今回の欧州選手権準優勝のイングランドはオーストリア、チェコ、ウェールズとともにリーグBに降格している。
■第3シードのフランス、イタリア、ベルギー、イスラエルと対戦
前回大会の成績を基にグループ分けがなされ、フランスは第3シードとなる。フランスはグループ2に入り、第1シード(前回大会決勝大会進出)からはイタリア、第2シード(前回大会グループ2位)からはベルギー、第4シード(リーグBから昇格)からはイスラエルとなる。
グループ2でフランス以外に今回の欧州選手権に出場したのはベルギーとイタリアである。フランスを含め、3か国ともグループ2位で決勝トーナメントに進出している。ベルギーは決勝トーナメント1回戦でフランスと対戦し、フランスが1-0と勝利している。イタリアは決勝トーナメント1回戦でスイスに完敗しており、フランスが最も良い成績を残しているのである。(続く)