第3446回 中盤を迎えたUEFAネーションズリーグ(4) イスラエルを終盤に突き放し、2位をキープ

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■背番号10をつけたクリストファー・ヌクンク

 10月10日、ハンガリーの首都ブダペストで行われるイスラエル-フランス戦、連敗スタートのイスラエルは第2節のイタリア戦とは先発メンバーを9人入れ替えてきた。一方のフランスも前の試合のベルギー戦とは6人の先発メンバーの入れ替えをした。フランスの場合はキリアン・ムバッペ、エンゴロ・カンテの負傷ということもあるが、通常ムバッペの着用している背番号10は久しぶりに代表に復帰したクリストファー・ヌクンクが着用することになった。そして長らくフランス代表を支えてきたアントワン・グリエズマンの背番号7はウスマン・デンベレが背負い、デンベレが着用した背番号11はオリンピック以降に代表入りしたミカエル・オリーズがつける。そしてキャプテンマークは背番号8のオーレリアン・チュアメニ、欧州選手権準決勝のスペイン戦以来の代表での試合となる。

■先制点はエドゥアルド・カマビンガ

 フランスのキックオフで始まった試合、フランスは立ち上がりからボールを保持してイスラエルのゴールを攻める。7分にフランスは先制点を奪う。ランダル・コロムアニからのパスをペナルティエリア内で受けたエドゥアルド・カマビンガが左足でシュート、イスラエルのGKの処理ミスもあり、ボールはゴールラインを通過する。カマビンガはこれが代表に入って2ゴール目となる。

■オリンピックメンバーの活躍で追いついたイスラエル

 先制を許したイスラエルはその後も自陣での試合が続き、苦しい試合となる。守勢のイスラエルであったが、厳しい展開の中で、前回の本連載で紹介したオリンピックを経験した2人の活躍で同点に追いついた。24分、20歳のオスカル・グローフの左からのクロスをオムリ・ガンデルマンがウィリアン・サリバをかわしてヘディングでシュート、これにはGKのマイク・メニャンも届かず、同点ゴールが決まった。オフサイドではないかとVARによって確認されたが、ゴールが認められる。オリンピック代表にはオーバーエイジ枠で入り主将を務めたガンデルマンであるが、フル代表はこれが2試合目の出場、代表初ゴールを決めた。

■ヌクンクの代表初ゴール、交代選手の活躍でイスラエルを突き放す

 勝ち越し点を決めたのは背番号10のヌクンクであった。28分にカマビンガから受けたパス、イスラエルの守備陣と競り合いながら、左足でゴールを決める。ヌクンクは代表出場11試合目にして初ゴールを決めた。この勝ち越し点でフランスのプレーには余裕が生まれた。
 フランスは6割以上のボール保持率で枠内シュート2本がいずれも得点になり、ハーフタイムを迎えた。
 後半もフランスはボール支配を続けるが、シュートも少ない。3分にデンベレが放ったシュートだけが枠内に放たれたが、ディディエ・デシャン監督はなかなか選手交代をしない。ようやく70分にユスフ・フォファナ、ブラッドリー・バルコラを投入する。さらにマテオ・ゲンドウジもフィールドに送り込み、遅ればせながら攻撃陣を入れ替える。そして後半2本目の枠内シュートを放ったのがゲンドウジであった。バルコラからパスを受けたテオ・エルナンデスがゲンドウジにボールをつなぎ、ゲンドウジの右足から放たれたグラウンダーのシュートはフランスの3点目になった。さらに89分、フランスはカウンターアタックから、今度はゲンドウジからバルコラへとパスをつなぎ、バルコラの右足のシュートが決まり、フランスは4-1というスコアでイスラエルを下したのである。終盤に投入したゲンドウジとバルコラのゴールによって3点差をつけて勝利する。
 グループ2のもう1つの試合はローマで行われ、イタリアが2点先行したが、前半のうちに退場者を出してベルギーが2点を上げて追いつき、ドローとなる。
 3試合を終えた段階で首位はイタリアで勝ち点7、フランスは勝ち点6で2位、ベルギーは勝ち点4で3位、最下位のイスラエルは勝ち点0のままである。フランスはベルギーとのアウエーでの大一番に向かうのである。(続く)

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