第1082回 ボルドー、チャンピオンズリーグ7連勝で準々決勝進出

■3月17日に行われたボルドーの第2戦

 3月になって欧州カップはヨーロッパリーグは決勝トーナメント2回戦が行われ、マルセイユ、リールとも敗退したことを前回までの本連載で紹介した。一方のチャンピオンズリーグについては、決勝トーナメント1回戦でリヨンがレアル・マドリッド(スペイン)を下したことを紹介した。もう1つのフランス勢であるボルドーはオリンピアコス(ギリシャ)と対戦し、2月23日に行われた第1戦の模様は本連載第1069回で紹介したが、第2戦は3月17日に行われた。
 3月17日というのはヨーロッパリーグ2回戦の第2戦の1日前である。リーグ戦で首位を走るボルドーがリヨンに続いて1回戦を突破し、翌日のリールとマルセイユの活躍に期待したいところである。

■3月に入って勝利のないボルドー

 ボルドーはアウエーの第1戦で1-0と勝利しており、余裕を持ってこのホームでの第2戦に臨む。ボルドーはリーグ戦でも首位を走っているが、2月23日にアウエーでオリンピアコスを倒してからのリーグ戦の戦績は振るわず、3月7日のモンペリエ戦は1-1のドロー、10日のオセール戦(本来は2月中旬に予定されていた試合であるがリーグカップチャンピオンズリーグの試合と日程が重なり、日程が順延)は1-2と敗れている。また13日のモナコ戦はスコアレスドローと3月には言って3試合連続して勝ちから見放されている。もしもオリンピアコスに勝利すると3月は8試合も行うことになり、国内外でのタイトルを狙うボルドーにとっては厳しい1月となる。

■ヨアン・グルクフが先制、マルーアン・チャマクが決勝点

 チャンピオンズリーグの1回戦は8カード行われるが、この3月17日に行われるボルドー-オリンピアコス戦とバルセロナ(スペイン)-シュツットガルト(ドイツ)戦以外はすでに16日までに終わっており、アーセナル(イングランド)、バイエルン・ミュンヘン〔ドイツ〕、リヨン、マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)、CSKAモスクワ(ロシア)、インター・ミラノ〔イタリア〕がベスト8に名乗りを上げている。ピレネー山脈をはさんでボルドーとバルセロナでは20時45分に同時にキックオフされ、8強への最後の2枚のチケットを争う。
 国内リーグでは調子の出ないボルドーであるが、この第2戦では第1戦でも活躍したヨアン・グルクフが、再びFKでチームを勝利に導いた。開始早々の5分、ゴールから約20メートルのところでFKのチャンスを得る。グルクフの蹴ったボールはそのままゴールネットを揺らす。ボルドーは優位にたってハーフタイムを迎える。
 後半に入り、オリンピアコスは65分に同点ゴールを決める。第1戦を1-0と勝利しているボルドーはこのままのスコアで終わっても勝ち抜くことができるが、逆にオリンピアコスに1点奪われると得失点差では並ぶものの、アウエーゴール2倍ルールで、準々決勝への道を閉ざされる。そして試合も終盤になった88分、マルーアン・チャマクが決勝点をあげて、ボルドーは2-1と勝利、第1戦に続いて連勝して準々決勝に進出したのである。

■チャンピオンズリーグで7連勝、3回目の準々決勝進出

 ボルドーは3月に入って4試合めでたい棒の初勝利をあげたが、実はチャンピオンズリーグの試合に限ってみれば、すばらしい成績を残している。グループリーグの開幕戦のユベントス(イタリア9とのアウエーゲームで引き分けただけで、グループリーグの残りの5試合はすべて勝利し、決勝トーナメント1回戦のオリンピアコス戦も連勝しており、チャンピオンズリーグでは7連勝、この7連勝は全盛期のマルセイユやサンテエチエンヌですら成し遂げたことにない連勝記録である。
 そして今回がボルドーにとってチャンピオンズリーグへの出場は7回目であるが、過去6回の出場のうち2回は準々決勝に進出しており、今回が3回目の準々決勝である。もっともそのいずれもがチャンピオンズカップ時代のものであるが、1984-85シーズンは準々決勝で当時ソ連(現在はウクライナ)のドニプロ・ドニプロペトロフスクを破ったものの、準決勝でユベントスに敗れ、1987-88シーズンはPSVアイントホーヘン(オランダ)に敗れ、準決勝進出はならなかった。そしてボルドーを破ったチームがいずれも欧州の頂点に輝いているのである。(この項、終わり)

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