第2394回 チャンピオンズリーグ開幕(1) ブラジルに次いで多くの選手が出場するフランス

 7年前の東日本大震災、一昨年の平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■上位国は免除されるプレーオフ、予備戦

 ワールドカップ開催の影響もあって各国のリーグ戦の開幕は昨年よりも遅くなったが、チャンピオンズリーグは例年通り9月の中旬にグループリーグが開幕した。今季から出場チーム数の変更があり、UEFA国別インデックスの上位国のチームは7月から8月にかけて行われる予備戦やプレーオフ経由で出場するのではなく、直接9月のグループリーグに出場することになった。これは上位国のリーグのクラブに所属する選手は7月まで開催されていたワールドカップに出場した選手が少なくないことを配慮しての措置であろう。また2年後には欧州選手権があり、有力国の代表選手は6月から7月にかけて国際大会を戦うことになる。このような欧州の事情を考えるならば、有力国はシーズンが遅く始まり、遅く終わり、中堅以下の国はシーズンが早く始まり、早く終わるというのは合理的なすみわけかもしれない。

■国別インデックス5位のフランスは3チームが出場

 UEFA国別インデックスで5位のフランスは3チームがグループリーグに出場できることになり、昨季リーグ1位のパリサンジェルマン、2位のモナコ、3位のリヨンが出場する。  国別の出場チーム数であるが、スペイン、ドイツ、イングランド、イタリアが4チーム、フランスとロシアが3チーム、ポルトガル、オランダが2チーム、ウクライナ、ベルギー、トルコ、チェコ、スイス、セルビアが各1チームずつとなっている。ワールドカップ準優勝国のクロアチアからはリーグチャンピオンのディナモ・ザグレブはプレーオフで敗れている。

■73人のブラジル人に次いで多くの選手が出場する72人のフランス人

 一方、フランスはリーグに所属しているクラブの成績こそ欧州で5番目に甘んじているが、フランス人選手は72人が出場している。これはブラジル人の73に次いで2番目に多い数字である。なお、3位はスペインの66人、4位がドイツの61人、5位と6位はワールドカップに出場しなかった国で、オランダ46人、イタリア40人となっている。7位はワールドカップを開催したロシアの39人、8位はポルトガルとワールドカップで4位となったイングランドの35人、10位はワールドカップで3位になったベルギーである。
 ワールドカップでの成績を見てみるとフランス以外の上位進出国は意外とチャンピオンズリーグに出場する選手の数は少ないことがわかる。
 そして、72人のフランス人選手の所属クラブであるが、国内の3チームが上位を占めた。リヨン15人、パリサンジェルマン14人、モナコ10人、すなわちフランスのビッグクラブは半数はフランス人選手が占めていることになる。そして国外で最多となるのはスペインのバレンシアの4人であり、かなり国内3クラブとは差がある。3人が所属しているのはスペインのアトレチコ・マドリッド、バルセロナ、ドイツのバイエルン・ミュンヘン、イングランドのマンチェスター・シティとトットナム・ホットスパー、2人が所属しているのはスペインのレアル・マドリッド、ドイツのボルシア・ドルトムント、イングランドのマンチェスター・ユナイテッド、そして1人が所属しているのは8チームであり、出場32チーム中20チームにフランス人選手が所属していることになる。

■ほとんどの上位シードチームに所属するフランス人選手

 第1シードにはUEFAインデックス順にレアル・マドリッド、アトレチコ・マドリッド、バイエルン・ミュンヘン、バルセロナ、ユベントス(イタリア)、パリサンジェルマン、マンチェスター・シティの7チームに加え、昨季ロシアリーグ優勝のロコモティフ・モスクワの8チームが入ったが、ロコモティフ・モスクワ以外の7チームにはフランス人選手が所属している。第2シード8チームについてもポルト(ポルトガル)、シャフタール・ドネツク(ウクライナ)以外の6チームにフランス人選手がおり、フランス人選手は国外の上位シードチームに多数が所属しているのである。(続く)

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