第2430回 決勝トーナメントに2チーム進出 (2) 4試合連続で引き分けたリヨン
7年前の東日本大震災、一昨年の平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。
■二強二弱の構図となるリヨンのグループF
調子の上がらないフランス勢のチャンピオンズリーグ、後半戦最初の登場となったモナコは歴史的敗戦で3位以下が決定、パリサンジェルマンも後半に守備の乱れからPKを献上し、追いつかれてしまいドロー、順位を上げることができなかった。
前半戦を2位で折り返し、フランス勢として最も成績の良いリヨンはホームにドイツのホッフェンハイムを迎える。グループFはマンチェスター・シティ(イングランド)とリヨンの二強とホッフェンハイムとシャフタール・ドネツクの二弱という構図になっており、前半戦は2分1敗と未勝利のチームを相手にリヨンは勝ち点を伸ばして抜け出したいところである。
■ホッフェンハイム相手に2点先行したリヨン
5万3000人を超えるファンがリヨンのグルーパマ競技場に集まる。リーグ戦では4位ながら首位のパリサンジェルマンに早くも12節終了の段階で勝ち点で15の差をつけられてしまったリヨンのターゲットは欧州のタイトルである。
ファンの期待通りにリヨンは攻める。19分のはセネガル代表からも声のかかるフェルラン・マンディのロングシュートがポストを直撃する。ポストに当たったボールはリヨンの主将のナビル・フェキルの所に跳ね返る。相手のGKと一対一になったフェキルがシュートを決めて。リヨンは先制する。さらに28分にもフェキルとフェルラン・マンディがチャンスを作る。フェキルからパスを受けたフェルラン・マンディが左サイドからクロスをあげてタンギ・ヌドンベレが得点を決めて、2点差とする。
■数的有利となるが2点を奪われ、ドローに終わる
後半に入り、51分、ホッフェンハイムのDFの選手がレッドカードを受けてリヨンは数的優位に立つ。リヨンの勝利をファンは確信したが、思わぬストーリーが待っていた。65分にリヨンの選手がボールを失い、そのままゴール前までつながれて、アンドレイ・クラマリッチに1点返される。さらにアディショナルタイムの92分、ラストチャンスとなったクラマリッチのFKをヘディングでつなぎ、パベル・カデラベクが左足で決める。後半はリヨンは次々と好機をつぶし、最後に追いつかれ、勝ち点1を積み上げるにとどまった。
■マンチェスター・シティ相手に引き分け、3位以内を確定したリヨン
ただ、リヨンはグループ2位であり、第5節のホームのマンチェスター・シティ戦で勝利すれば2位以内が確定する。首位のビッグクラブであるが、9月にはアウエーでリヨンが勝利している。リヨンはホッフェンハイム戦以降の国内リーグ戦では連勝し、パリサンジェルマンとの勝ち点差は変わらないが、順位を2位にあげた。
試合はこの試合で引き分け以上で決勝トーナメント進出の決まるマンチェスター・シティが押し気味に進めるが、前半は両チーム得点なく後半に入る。先手を取ったのはリヨンで55分にマクスウェル・コルネが先制点、しかし、62分にマンチェスター・シティが追いつく。劣勢のリヨンは81分にコルネがゴール、再びリードを奪う。ところがその直後にマンチェスター・シティはセルヒオ・アグエロが同点ゴールをあげ、リヨンは2回のリードを守りきれなかった。
だが、リヨンが引き分けても、同時刻に行われているホッフェンハイム-シャフタール・ドネツク戦が引き分けになれば、リヨンは決勝トーナメント進出が決まる。グルーパマ競技場で今季最高の観客数となった58,039人のファンはホッフェンハイムの試合を気にする。前半に得点を奪い合い、2-2で折り返し、そのままスコアが動かない展開となった。リヨンのファンは2試合とも引き分けという願望を持ったが、アウエーのシャフタール・ドネツクは後半のアディショナルタイムの93分にタイソンが決勝点をあげ、勝利する。リヨンとマンチェスター・シティは引き分け、4試合連続の引き分けとなった。またマンチェスター・シティの2位以内、リヨンの3位以内が確定した。
そしてリヨンはシャフタール・ドネツクとの最終戦で引き分け以上ならば決勝トーナメント進出が決まるのである。(続く)