第2601回 フランス勢不振のヨーロッパリーグ(5) CFRクルージに連敗したレンヌは敗退決定
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■大きく出遅れたレンヌは中盤戦でCFRクルージと連戦
前回の本連載では中盤戦でサンテチエンヌがロシアのオレクサンドリーヤと2試合とも引き分けたことを紹介したが、今回は同じく勝ち点1で中盤戦を迎えたレンヌを紹介しよう。
レンヌの所属するグループEは第2節を終えた時点でセルチック・グラスゴー(スコットランド)が勝ち点4で首位、勝ち点3のCFRクルージ(ルーマニア)とラツィオ(イタリア)、レンヌは勝ち点1で大きく出遅れている。レンヌは中盤戦でCFRクルージと対戦、まず第3節はレンヌのホームゲームである。
■退場者2人を出し、PKを失敗したレンヌはホームで敗れる
CFRクルージは第4シードながら第1節では第1シードのラツィオに勝利している。レンヌは国内リーグでも調子を落としており、ジュリアン・ステファン監督は今季これまで全試合に先発してきたクレマン・グルニエを先発から外す。ロアゾンパークにはレンヌの勝利を期待し2万7000人のファンが集まる。しかし、この試合はファンを失望させる連続であった。まず5分、レンヌのGKのエドゥアール・マンディがCFRクルージのCFのラシナ・トラオレを倒してしまい、レッドカードで退場となる。レンヌは16歳のペペ・ボネをピッチに送り込む。レンヌは先発に同じ16歳のエドゥアール・カマビーニャを起用しており、10人のうち2人が16歳ということになった。GKのボネの最初の守備機会は9分であったが、CFRクルージのチプリアン・デアクが直接ゴールを狙ったFKに触ることができず、失点を喫する。レンヌにも25分にPKが与えられ、主将のエムバイ・ニアンが蹴るがこれを失敗、ニアンの今季2回目のPK失敗でレンヌは同点のチャンスを逸した。
そして後半に入ったばかりの46分、レンヌのカマビーニャが相手の得点機を阻止するファウルで退場処分となる。16歳での退場処分はヨーロッパリーグの歴史の中で最年少である。ちなみのこれまでの記録もフランス勢で2017年にマルセイユのブーバカ・カマラであり、17歳であった。
2人少ないレンヌが1点をはねかえすことはできず、勝ち点1のまま折り返したのである。
■第4節で敗退の可能性もあるレンヌ
グループEのもう1試合はセルチック・グラスゴーがホームで2-1とラツィオを下している。グループEは順位は変わらないが、上位と下位の勝ち点の差が開き、セルチック・グラスゴーが7、2位CFRクルージが6、3位ラツィオが3、最下位レンヌが1となる。この結果、第4節の結果によってはレンヌは敗退が決まってしまう。レンヌがアウエーでCFRクルージに敗れ、首位のセルチック・グラスゴーがアウエーで引き分け以上であれば、レンヌの欧州の旅は終わる。
■終盤の失点でレンヌの敗退が決定
11月7日にクルージで行われた試合、後のないレンヌはグルニエを復帰させ、GKは背番号1のロマン・サランが務める。レンヌは積極的に攻め、しばしばチャンスをつかむがなかなか得点を決めることができない。気になるローマの試合であるが、序盤にラツィオが先制したものの、前半の終盤にセルチック・グラスゴーが追いついている。このまま両試合とも引き分けであれば、レンヌはかすかに望みを終盤戦につなぐことができる。しかしながら87分、CFRクルージはCKのチャンス、2週間前にレンヌを沈黙させたFKを蹴ったデアクがキッカー、これをマリオ・ロンドンがヘディングで決めて、レンヌは終盤の失点で0-1と敗れてしまう。
ローマではセルチック・グラスゴーが後半のアディショナルタイムに決勝点を入れて勝利する。この結果、グループEは首位のセルチック・グラスゴーが勝ち点を10に伸ばして決勝トーナメント進出を決定、2位のCFRクルージは勝ち点を9とし、3位のラツィオは勝ち点3にとどまり、苦しくなった。そして1分3敗のレンヌは第4節で早くも敗退が決定してしまったのである。(続く)