第2756回 2020-21チャンピオンズリーグ(11) マルセイユ、レンヌとも最下位に終わる
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■最終節で3位争いをするマルセイユとオリンピアコス
チャンピオンズリーグのグループCで4連敗となったマルセイユであるが、第5節では3位のオリンピアコス(ギリシャ)に2-1と勝利し、オリンピアコスと勝ち点3で並び、ヨーロッパリーグ決勝トーナメントへの道は残された。
直接対決でオリンピアコスが勝っているため、最終節でマルセイユはオリンピアコスを上回る成績を残すことがヨーロッパリーグへの条件である。
■前半は持ちこたえたマルセイユ
最終節は12月9日21時、マルセイユはアウエーで首位を確定したマンチェスター・シティ(イングランド)、オリンピアコスはホームで2位通過決定のポルト(ポルトガル)とホームで対戦する。上位チームはすでに順位が決まっているため、波乱の可能性はある。 先にスコアが動いたのはギリシャの試合であった。ポルトが10分に先制点を奪う。マルセイユのファンにとっては朗報である。マルセイユは防戦一方であるが、マンチェスター・シティもシュートまでもっていくことができない。紺のユニフォームのマルセイユは30分にディミトリ・パイエが先制点かと思われたが、オフサイドの判定。前半は両チーム無得点で折り返し、このまま後半の45分持ちこたえれば、マルセイユに欧州の舞台が待っている。
■後半に3得点を奪われたマルセイユ、最下位で敗退が決定
しかし、マルセイユのファンの心を砕いたのはフェラン・トーレス、後半開始早々の48分に右足で先制点を奪う。何とか追いつきたいマルセイユは、直後の51分にレオナルド・バレルディが惜しいシュートを放つが枠から外れてしまう。77分にはマルセイユのGKスティーブ・マンダンダがCKからのドンピシャのヘディングシュートを好セーブ、しかしそのこぼれ球をセルヒオ・アグエロに決められ、追加点を決められてしまう。
ポルトではポルトが2点目を決める。マルセイユに2点を返す力はなく、逆に90分にはマンチェスター・シティのゴール前でのパスをマルセイユのアルバロ・ゴンサレスがオウンゴールで3点差となる。結局、グループCは順位通りの結果となり、マルセイユは1勝5敗で最下位となり欧州の戦いが終わったのである。
■クラスノダールとの直接対決で敗れたレンヌも最下位で敗退
グループCで3位争いをするレンヌは第5節でライバルのクラスノダール(ロシア)とアウエーで対戦した。勝ち点1で並ぶ両チームの唯一の勝ち点はレンヌでのこのカードであげたものである。すなわち、3位以下が決まっている両チームにとってこのクラスノダールでの戦いは非常に重要である。勝ったチームは3位が決定する。レンヌは調子を落としているが、直前のストラスブール戦で引き分け、連敗を4で止め、クラブ史上初めてロシアでの試合に臨む。レンヌは前節のチェルシー(イングランド)戦でチーム唯一のゴールをあげた、チームの得点王セル・ゲラシを負傷、それに加えて新型コロナウイルス感染で2人を欠く布陣となる。
試合は拮抗した内容となる。得点機を先につかんだのはレンヌであった。7分にレンヌはカウンターアタックからバンジャマン・ブリジョがヘディングでシュートするが、先制点には至らない。前半は両チーム無得点で終わるが、スコアレスドローとなった場合は最終節でレンヌは不利な戦いを強いられることになる。
得点の欲しいレンヌは後半に入るとボールを支配し、クラスノダールのゴール前に迫るようになるが、唯一の得点をあげたのはクラスノダールであった。71分にマルクス・ベリがボレーシュートでレンヌの希望を砕く。レンヌは追いつくことができず、0-1で敗れる。この結果、最終節の成績に関係なく、レンヌは4位が確定し、敗退が決定した。レンヌは欧州カップでのアウエーでの試合はこれで6連敗となった。
なお、レンヌは最終節も2位のセビリア(スペイン)に1-3と敗れ、マルセイユと同じ1勝5敗で欧州でのシーズンが終わったのである。(続く)