第2757回 2020-21チャンピオンズリーグ(12) パリサンジェルマン、RBライプチヒに首尾よく勝利
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■前半戦を3位で折り返したパリサンジェルマン
前々回と前回の本連載ではマルセイユ、レンヌともチャンピオンズリーグのグループリーグで最下位に終わり、欧州の舞台から降りたことを紹介した。不振のフランス勢であるが昨季のリーグチャンピオンにしてチャンピオンズリーグの準優勝チームであるパリサンジェルマンの後半戦の戦いを紹介していこう。
パリサンジェルマンの所属しているグループHは前半戦を終えたところで、マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)とRBライプチヒ(ドイツ)が2勝1敗、パリサンジェルマンとバシャクシェヒル(トルコ)が1勝2敗がそれぞれ並んでいる。直接対決の成績の順位となり、1位はマンチェスター・ユナイテッド、2位はRBライプチヒ、3位はパリサンジェルマン、4位がバシャクシェヒルとなる。
■RBライプチヒ相手に点差をつけて勝利したいパリサンジェルマン
パリサンジェルマンの後半戦の最初の試合は第3節でアウエーで1-2で敗れているRBライプチヒとのホームゲーム、勝利すれば勝ち点で並ぶことから点差をつけて勝利を収めたい。
第3節を終えてから第4節までのパリサンジェルマンは国内リーグ戦を2試合戦い、レンヌには3-0と勝利しているが、モナコには前半にキリアン・ムバッペの2ゴールでリードしながら、後半に3点を奪われて逆転負けしている。また、ユリアン・ドラクスラー、ホアン・ベルナトなどに加え、プレスネル・キンペンベも負傷のためメンバーから外れる。そして、イドリッサ・グイエは出場停止となっているが、攻撃陣は中央にムバッペ、左右にアンヘル・ディマリアとネイマールが陣取る。
■ネイマール、PKで今季のチャンピオンズリーグ初ゴール
試合は開始早々に動いた。9分にRBライプチヒの主将のマルセル・ザビツァーがペナルティエリア内でディマリアにファウル、このプレーで主審はPKをパリサンジェルマンに与える。パリサンジェルマンのキッカーはネイマール、サイドキックでグラウンダーのシュート、RBライプチヒのGK、ハンガリー代表のペテル・グラーチは正しい方向に飛んだが及ばず、パリサンジェルマンが先制した。チャンピオンズリーグでのネイマールのゴールは3月11日のボルシア・ドルトムント(ドイツ)戦以来、今季初ゴールとなった。しかし試合はRBライプチヒが優勢に進める。40分にはネイマールが受けたイエローカードに対し、僚友のレアンドロ・パレデスが抗議し、イエローカードをもらう。次第に試合はRBライプチヒの一方的なものになっていく。しかし、前半はパリサンジェルマンが1点のリードで折り返す。
■守り切ったパリサンジェルマン、直接対決の成績でRBライプチヒを交わして2位浮上
後半も試合の展開は変わらず、圧倒的にボールを支配したのはRBライプチヒである。しかしながらなかなかシュートに結びつけることができない。長い後半アディショナルタイムを経て、試合終了のホイッスルが鳴り、パリサンジェルマンは1-0で勝利する。このスコアには価値があり、RBライプチヒと勝ち点で並んだ場合は、直接対決の成績で順位が決まることから、アウエーゴールの多いパリサンジェルマンが優位に立つ。
第4節、もう1つの試合はマンチェスター・ユナイテッドがバシャクシェヒルに4-1と勝利し、勝ち点を9に伸ばし、単独首位となり、敗れたバシャクシェヒルは勝ち点3にとどまり、単独最下位となる。パリサンジェルマンとRBライプチヒは2勝2敗となり、勝ち点6で並ぶが、前述のルールによりパリサンジェルマンが2位となる。そしてパリサンジェルマンのRBライプチヒに対する優位性は確定した。パリサンジェルマンとRBライプチヒは残り2試合は首位のマンチェスター・ユナイテッドと最下位のバシャクシェヒルが相手である。もしも両チームの残り2試合で、マンチェスター・ユナイテッドに敗れ、バシャクシェヒルに勝利したならば、勝ち点は同じであり、直接対決の結果でパリサンジェルマンが上位、すなわち2位となるのである。(続く)