第2808回 パリサンジェルマン、バイエルン・ミュンヘンと対戦(3) アウエーの第1戦で3-2と勝利
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■試合序盤のカウンターアタックでパリサンジェルマンが先制
昨年8月のリスボン(ポルトガル)での再戦となったバイエルン・ミュンヘン-パリサンジェルマン戦、昨夏とは両チームとも先発メンバーが入れ替わっていることは当然であるが、直前の国内リーグでの首位攻防戦で明暗の分かれた両チーム、バイエルン・ミュンヘンはRBライプチヒを退けた試合と同じ先発メンバー、パリサンジェルマンはリールに敗れた試合とは先発メンバーを入れ替えてきた。
パリサンジェルマンのキックオフで始まった試合はその直後から両チームが積極的にゴール前に迫る。まずはバイエルン・ミュンヘンのルカ・エルナンデスがシュート、パリサンジェルマンのGKケイロス・ナバスがコーナーに逃れる。左サイドからのヨシュア・キミッヒのCKをマキシム・シュポ・モティンがヘディングでシュート、これはバーに当たりゴールならず。そしてここからパリサンジェルマンは一気に攻め込む。このボールキャリアーはネイマールである。ネイマールはキリアン・ムバッペにラストパス、ムバッペの右足のシュートはバイエルン・ミュンヘンのGKマヌエル・ノイアーのキャッチパスを誘い、パリサンジェルマンが先制点を奪った。ボール支配率はバイエルン・ミュンヘンが圧倒した試合の序盤であったが、パリサンジェルマンはカウンターアタックで先制点を奪い、さらに12分にもユリアン・ドラクスラーのシュートがゴールインするが、オフサイドで得点は認められなかった。
■バイエルン・ミュンヘンのシュートの嵐を防いだケイロス・ナバス
ボール支配率で上回るバイエルン・ミュンヘンは次々とパリサンジェルマンのゴールを襲うが、このシュートを次々とセーブしたのがナバスであった。試合は一方的な展開となったが、パリサンジェルマンは唯一の枠内シュートが決まり、1点リードして前半25分を迎えた。
相変わらず自陣ゴール前にくぎ付けとなっているパリサンジェルマンであったが、ようやく28分に初めてのCKを獲得する。右サイドからのネイマールのCKに合わせたのは最終ラインから上がっていたマルキーニョスであった。マルキーニョスがバイエルン・ミュンヘンのオフサイドラインぎりぎりのところで左足のシュート、守勢一方のパリサンジェルマンが数少ないチャンスを活かして2-0とリードを広げる。ヒーローとなったマルキーニョスであるが、得点直後に負傷のためピッチを後にする。
■試合を支配したバイエルン・ミュンヘン、2点を返し追いつく
攻め続けながら得点を奪うことができなかったバイエルン・ミュンヘンの初ゴールは37分、バンジャマン・パバールがゴール前に放ったFK、ファーサイドのシュポ・モティンがピンポイントのヘディングシュート、ここまでシュートの嵐を防いできたナバス、痛恨の初失点となった。
シュート数わずか2本のパリサンジェルマンがシュート数15本のバイエルン・ミュンヘンを2-1とリードして前半を終えたが、前半だけでパリサンジェルマンがマルキーニョス、バイエルン・ミュンヘンはレオン・ゴレツカとニクラス・ズーレ、合計3人が負傷でピッチを去る試合となった。
後半に入っても両チームは攻撃的な試合を展開する。そして60分についにバイエルン・ミュンヘンは追いついた。キミッヒのFKはゴールから30メートルの距離があったが、これを正確に頭でとらえたのがトマス・ミューラーであった。好セーブを続けてきたナバスもさすがに全く反応できず、同点ゴールを許してしまった。
■決勝点をあげたのはキリアン・ムバッペ
勝ち越し点を奪ったのはパリサンジェルマンであった。カウンターアタックでドラクスラーがアンヘル・ディマリアにつなぎ、ディマリアが左サイドのムバッペにパスをつなぐ。バイエルン・ミュンヘンの名手ジェローム・ボアテングがマークしていたが、ムバッペはボアテングの両足の間をグラウンダーでシュート、これが決勝点となった。
パリサンジェルマンは終始劣勢であったが、数少ないチャンスを得点につなげ、アウエーの第1戦で3-2と勝利したのである。(続く)