第2810回 パリサンジェルマン、バイエルン・ミュンヘンと対戦(5) アウエーゴールの差で上回り準決勝進出

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■第1戦で主将を務めたマルキーニョスが負傷のため欠場

 バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)とのアウエーでの第1戦を3-2と制したパリサンジェルマンは、直後のリーグ戦でもストラスブールに4-1と大勝、この勢いで第2戦も連勝したいところであるが、厳しい戦いとなる。
 パリサンジェルマンの先発メンバーは第1戦とは1人だけ入れ替わった。GKはケイロス・ナバス、DFは右からコリン・ダグバ、ダニロ・ペレイラ、プレスネル・キンペンベ、MFは低い位置に2人、イドリッサ・ゲイエとレアンドロ・パレデス、攻撃的なMFは右にアンヘル・ディマリア、中央にネイマール、左にユルゲン・ドラクスラー、1トップがキリアン・ムバッペである。ミュンヘンでは主将を務めたストッパーのマルキーニョスが負傷のため欠場、第1戦では中盤の底を務めたペレイラを最終ラインに下げ、ペレイラのポジションには第1戦は出場停止で離脱していたパレデスを起用する。また主将はキンペンベが務める。

■ことごとくバーとポストに嫌われたネイマール

 この試合の主審はイタリア人のダニエレ・オルサート氏、昨年の夏、ポルトガルのリスボンでの試合を裁いた審判である。バイエルン・ミュンヘンのマキシム・シュポ・モティンのキックオフで始まった試合、開始30秒もたたないうちにバイエルン・ミュンヘンのジョシュア・キミッヒがパレデスに強烈なタックル。先にゴール前に迫ったのはパリサンジェルマンであった。4分にネイマールからのパスを受けたムバッペがペナルティエリア内でシュートを狙うが、これはオフサイド。試合は少なくても2得点を奪わなくてはならないバイエルン・ミュンヘンが、パリサンジェルマンを押し込むが、バイエルン・ミュンヘンはシュートを放つことができない。ようやくバイエルン・ミュンヘンが初めてのシュートを放ったのは26分のことであった。ナバスからムバッペへ投げられたボールを奪ったルロワ・サネがシュートを放つが枠からやや外に外れる。
 28分にはネイマールとGKのマヌエル・ノイアーが競り、ネイマールが倒れ、パリサンジェルマンの選手はペナルティをアピールするが、主審は動じない。敵ゴール前に迫ることの少なかったパリサンジェルマンであるが、30分を過ぎると立て続けに得点機を迎えた。34分にはネイマールのシュートに対し、ノイアーがかろうじて手でボールをはじき、バーに当たってゴールを防いだ。さらに36分には左サイドからのディマリアのFK、バイエルン・ミュンヘンの選手がクリアしたボールを拾ったネイマールがバイエルンの選手をターンでかわしてシュート、ノイアーの届かないところであったが、バーに当たってゴールキックとなる。そして38分、今度はドリブルで駆け上がった左サイドのムバッペからゴール正面に駆け込んできたネイマールにパス、ネイマールは今度はサイドキックでゴールを狙いすますが、ポストに当たってバイエルン・ミュンヘンの守備陣がクリア、また得点を奪うことができなかった。

■先制点はバイエルン・ミュンヘン、マキシム・シュポ・モティン

 ネイマールが得点チャンスを立て続けにバー、ポストに阻止された直後の40分、今度はバイエルン・ミュンヘンが左サイドから攻め上がり、トマス・ミューラーからのパスをアラバがグラウンダーでシュート、これをナバスはセーブしたが、ボールは高く跳ね上がる。これをファーサイドから走りこんできたシュポ・モティンがヘディングで決める。かつての本拠地で先制点をあげたのである。

■試合を支配したバイエルン・ミュンヘン、追加点を奪えず

 決定機はパリサンジェルマンが多かったものの、後半の試合内容は過去2試合と同様にバイエルン・ミュンヘンが支配する。このままのスコアでも準決勝進出の決まるパリサンジェルマンに対し、バイエルン・ミュンヘンは攻め続けるが、追加点を奪うことができない。
 結局、試合はバイエルン・ミュンヘンが1-0で勝利したものの、通算のスコアではアウエーゴールの多いパリサンジェルマンが上回り準決勝進出を決めたのである。バイエルン・ミュンヘンはパリでの初勝利となったが笑顔はなかったのである。(この項、終わり)

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