第2892回 第2節で勝利を目指すフランス勢(2) パリサンジェルマン、マンチェスター・シティに初勝利
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■昨季の準決勝はマンチェスター・シティが連勝
9月28日、グループAではパリサンジェルマンがホームにマンチェスター・シティ(イングランド)を迎える。両チームは昨季の準決勝で対戦したばかりであるが、2015-16シーズンの準々決勝で対戦している。すでに本連載では紹介しているが、最初の対戦となった2016年の準々決勝ではパリでの第1戦は2-2のドロー、そしてマンチェスターでの第2戦は1-0とマンチェスター・シティが勝利している。そして記憶に新しい昨季の準決勝の第1戦はパリで行われ、パリサンジェルマンがマルキーニョスが先制点をあげたが、後半に入ってマンチェスター・シティがケビン・デブライネのゴールで追いつき、リヤド・マフレズが決勝点を決めている。マンチェスターでの第2戦はマフレズのゴールでマンチェスター・シティが決勝に進んでいる。過去4試合で3試合で得点を決めているのがデブライネであり、今回の対戦でも先発している。
■新加入組も合わせて豪華な両チームの攻撃陣
両チームの攻撃陣は豪華な布陣となった。これまでの雪辱を果たしたいパリサンジェルマンは中央にキリアン・ムバッペ、右にリオネル・メッシ、左にネイマール、MNMトリオのそろい踏みである。一方、返り討ちを狙うマンチェスター・シティは中央はラヒーム・スターリング、右はマフレズ、左にジャック・グリーリッシュというメンバーである。メッシとグリーリッシュが今季加入したメンバーであるが、メッシは一時期はかつての監督であるジョゼップ・グアルディオラが率いるマンチェスター・シティへの移籍も噂され、特別な思いでこの試合を迎えるであろう。
■中盤の選手が活躍したパリサンジェルマン
3万7000人のファンが集まった中でのキックオフ、5か月前の対戦同様、マンチェスター・シティが優勢に試合を進めた。しかし、パリサンジェルマンは中盤の選手が活躍した。中盤の底に入ったマルコ・ベラッティがマンチェスターの攻撃をつぶし、反撃の起点となる。昨季の準決勝の第1戦ではベラッティをトップ下に起用するという奇策に出たが、機能しなかった。ベラッティは本来の位置で輝きを見せた。
そして先制点を決めたのも中盤のイドリッサ・グイエである。ムバッペからのクロスをネイマールが外にはたき、そこにピンポイントで走り込んできたグイエがゴール右隅に突き刺さるシュート、マンチェスター・シティのGKのエデルソンは全く反応できなかった。その後の試合は互角の展開となり、ハーフタイムを迎える。
■ジャンルイジ・ドンナルンマの活躍とリオネル・メッシの初ゴール
前半は互角であったが、後半はマンチェスター・シティの攻撃陣が目を覚ます。スターリングが後半開始早々にシュート、そして決定機は54分であった。デブライネがシュートしたがこれをパリサンジェルマンのGKが防ぐ。パリサンジェルマンのGKは今季イタリアのACミランから移籍してきたジャンルイジ・ドンナルンマである。欧州選手権優勝の立役者ながらパリサンジェルマン移籍後はケイロル・ナバスの控えとしてここまでリーグ戦でもほとんど出場機会がない。チャンピオンズリーグでもクラブ・ブルージュ(ベルギー)戦ではベンチだった。そのドンナルンマが本領を発揮したのがこのマンチェスター・シティとの戦いの後半であった。マンチェスター・シティのシュートを次々と防いだ。
この新守護神の活躍に影響を受けたのか、新加入のメッシがついに待望のパリサンジェルマンでの初ゴールをあげる。74分にムバッペとのワンツーパスの交換から、最後は左足でシュートし2点目となる。ここまでゴールを量産してきたメッシにとっては記憶に残るゴールとなったであろう。
試合はこのままパリサンジェルマンが2-0と勝利する。パリサンジェルマンはヨーロッパリーグも含めてマンチェスター・シティには6回目の対戦でようやく初白星をあげた。また、チャンピオンズリーグのグループリーグで18試合連続で無敗を続けてきたマンチェスター・シティの記録はここでストップした。マンチェスター・シティに最後に黒星を付けたのは2018年のリヨン、同じフランス勢であった。(続く)