第2974回 パリサンジェルマン、レアル・マドリッドに逆転負け (1) キリアン・ムバッペが先制点

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■1点のリードで第2戦を迎えたパリサンジェルマン

 チャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦、パリサンジェルマンの相手はスペインのレアル・マドリッドである。2月15日にパルク・デ・プランスで行われた第1戦はアディショナルタイムのキリアン・ムバッペの決勝点でパリサンジェルマンが1-0と先勝した。
 第2戦は3月9日、マドリッドのサンチャゴ・ベルナベウ競技場で行われる。アウエーゴール2倍ルールがなくなったため、パリサンジェルマンは引き分け以上で準々決勝進出、1点差の負けであれば、延長戦となる。

■第1戦以降のリーグ戦で負け越したパリサンジェルマン、3戦全勝のレアル・マドリッド

 第1戦同時に両チームともリーグ戦首位であるが、第1戦以降の戦績は対照的である。
 第1戦で勝利した後、パリサンジェルマンは国内リーグ戦を3戦戦い、ホームゲームでは最下位のサンテチエンヌに勝利したが、アウエーゲームはナントとニースに敗れ、首位をキープしているものの、不安なチーム状態である。
 迎え撃つレアル・マドリッドはリーグ戦3連勝、特に直前にホームで行われたレアル・ソシエダ戦は序盤にPKで1点を先行されたが、その後4点を奪って4-1と圧巻の勝利をあげている。
 ただ、レアル・マドリッドは決勝トーナメントに入ってから第1戦を落とすと、第2戦で挽回できないケースが続いており、パリサンジェルマンにとっては93分を過ぎたところで決まったムバッペのゴールは値千金であった。

■ネイマール、リオネル・メッシ、キリアン・ムバッペがそろったパリサンジェルマン

 そのパリサンジェルマンの攻撃陣は中央にネイマール、右にリオネル・メッシ、左にムバッペと3人のスターがそろう。これは第1戦以降唯一勝利したサンテチエンヌ戦と同様である。この3人を中盤のレアンドロ・パレデス、ダニーロ・ペレイラ、マルコ・ベラッティが支える。DF陣はアクラフ・ハキミ、マルキーニョス、プレスネル・キンペンベ、ヌーノ・メンデス、そしてGKはケイロス・ナバスではなく、長身のジャンルイジ・ドンナルンマを起用する。フランス国籍はキンペンベとムバッペの2人である。
 6万人近い観衆の集まったサンチャゴ・ベルナベウ競技場、新型コロナウイルスの感染は収まっていないが、パリからのファンが1800人押し掛けた。
 白いユニフォーム、エル・ブランコことレアル・マドリッドの攻撃陣は中央にカリム・ベンゼマ、右にマルコ・アサンシオ、左にビニシウス、中盤はルカ・モドリッチ、トニ・クロース、フェデ・バルベルデと多国籍軍で1点のビハインドを追う。最終ラインは右からダニエル・カルバハル、エデル・ミリトン、ダビド・アラバ、ナチョ・フェルナンデス、GKはチボー・クルトワとなり、アサンシオ、ナチョ・フェルナンデス、カルバハルがスペイン国籍である。

■試合を優位に進めたパリサンジェルマン、ムバッペが38分に先制点

 試合は序盤こそレアル・マドリッドが優位であったが、次第にアウエーのパリサンジェルマンのペースとなり、パスをつないで、試合を支配するようになった。3週間前のパリでの試合と同じようなリズムとなったが、ホームのレアル・マドリッドがファンの声援にこたえたのが25分、パリサンジェルマンのミスからレアル・マドリッドはボールを獲得し、カリム・ベンゼマがシュートするが、ドンナルンマが指先でブロックする。
 パリサンジェルマンの優勢は明白で、31分にはメッシがゴール前に迫り、34分にはついにムバッペがゴールネットを揺らすが、ムバッペのゴールはオフサイドの判定。しかし、ムバッペのスピードにレアル・マドリッドの選手はついていくことができない。38分には左サイドをドリブルしたムバッペがグラウンダーのシュート、レアル・マドリッドのクルトワは止めることができず、パリサンジェルマンが先制する。試合を支配したパリサンジェルマンは、最も得意な形で先制点を奪う。
 レアル・マドリッドは2試合通算で2点リードされたため、残り50分強で最低でも2点が必要、絶体絶命のピンチ、パリサンジェルマンは安全圏に入ったかと思われたが、試合はこのあと思わぬ展開となったのである。(続く)

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