第3164回 パリサンジェルマン、今年も1回戦で敗退 (1) マルセイユとの首位攻防戦に完勝
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■3連敗で2023年に入って早くも5敗目を喫したパリサンジェルマン
欧州の挑戦を目指すパリサンジェルマン、チャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦の相手はバイエルン・ミュンヘン（ドイツ）である。2月14日に行われたホームでの第1戦は0－1と落とし、3月8日のアウエーでの第2戦に臨んだ。
ホームで敗れた2月中旬、パリサンジェルマンのコンディションは決して良くなかった。1週間前のフランスカップのベスト8決定戦ではマルセイユに敗れ、直前の週末にはリーグ戦でモナコに敗れる。そしてバイエルン・ミュンヘンにも敗れ、2011年にカタール資本となってから初めての3連敗を記録した。2023年に入ってパリサンジェルマンはリーグ戦でも2敗しており、5敗をしたことになる。パリサンジェルマンは2022年の年間の敗戦数と同じ数の負けをわずか1月半の間にしたことになる。
■パルク・デ・プランスでリール相手に辛勝、ネイマールが負傷退場
さらにバイエルン・ミュンヘン戦の直後のリーグ戦、ホームとは言え、相手はリールである。この試合はパリサンジェルマンが早々に2点を先行したものの、前半に1点を返され、後半に入って51分にはネイマールが負傷し、ストレッチャーに乗せられてピッチを去る。パリサンジェルマンは58分に追いつかれてしまい、69分には逆転ゴールを許す。4連敗をパルク・デ・プランスのファンは覚悟したが、87分にキリアン・ムバッペが同点ゴール、そしてアディショナルタイムノ95分にはリオネル・メッシが勝ち越し点をあげ、4－3と競り勝ち、久しぶりの勝利をあげた。
■2年連続で首位攻防戦となるパリサンジェルマンとマルセイユ
かろうじて連敗を脱出したパリサンジェルマンであったが、その翌週、2月26日にはマルセイユとアウエーで対戦する。リーグ戦首位がパリサンジェルマンで2位がマルセイユ、昨年も両チームは1位と2位という頂上決戦であった。このライバルが2年連続で1位と2位という立場で対戦するのは1992-93シーズンから1993-94シーズンにかけて以来、ほぼ30年ぶりのこととなる。
マルセイユはフランスカップでパリサンジェルマンに勝利した後は、リーグ戦で連勝し、パリサンジェルマンを迎える。今季のマルセイユはホームゲームではそれほどよい成績は残していない。また、マルセイユがホームでパリサンジェルマンに勝利したのは2011年11月27日が最後である。近年のマルセイユ戦では一方的に勝ち越しているパリサンジェルマンであるが、ネイマールも負傷で欠き、さすがにこの試合ばかりは苦戦するだろうという予想であった。
■クラブ史上最多得点記録に並んだキリアン・ムバッペ
しかし、試合は立ち上がりからパリサンジェルマンが優位に進める。ところが13分にプレスネル・キンペンベが負傷し、ピッチから離れる。パリサンジェルマンはバイエルン・ミュンヘンとの第1戦で右サイドのアクラフ・ハキミを負傷で失い、守備陣の主力をまた失った。しかし、なおも攻め続けるパリサンジェルマンは25分にキリアン・ムバッペがリオネル・メッシからのパスを右足でシュート、先制点を決める。28分にはマルセイユのベイリーがネットを揺らしたが、直前のタバレスのハンドで得点は認められなかった。
逆にパリサンジェルマンに追加点が生まれた。左サイドのヌーノ・メンデスがムバッペにつなぎ、ムバッペがクロスをあげて、メッシが29分にゴールを決めた。メッシはその後にもゴール前の混戦から得点のチャンスをつかんだが、得点はならなかった。マルセイユは枠内シュートを放つことなくハーフタイムを迎えた。後半に入ってもパリサンジェルマンの2トップのムバッペとメッシの威力は衰えない。55分にはこの2人がマルセイユのゴールの前でパス交換、最後は左足のボレーで3点目を決めた。このゴールでムバッペはパリサンジェルマンでの通算200ゴールとなり、エディンソン・カバーニの持つクラブ史上最多記録と並んだ。その後、マルセイユもチャンスはあったものの、ジャンルイジ・ドンナルンマの好守に阻まれ1点も返すことができず、パリサンジェルマンが3－0と完勝したのである。（続く）
