第3425回 新方式の欧州カップを目指すフランス勢(1) フランスから7チームが出場

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■大会方式が変わった欧州カップ

 8月中旬に欧州各国のリーグ戦も開幕したが、欧州カップの予備戦も7月から始まっている。今季から欧州カップの大会形式が大きく変わった。チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ、ヨーロッパカンファレンスリーグとも従来の4チームずつのホームアンドアウエー方式のグループリーグに代わり、リーグフェーズと姿を変え、36チームからなる1つのリーグになる。リーグフェーズは36チームを9チームずつの第1シードから第4シードまで分け、各チームはそれぞれのシードとなったチームとホームとアウエーで対戦する。なお、同じチームとは1回しか対戦しない、というのがこの組み合わせのユニークなところである。
 これまでグループリーグに出場するチームは各大会32チームずつであったが、これが36チームに増加する。そしてこの36チームに入るために予備戦やプレーオフも行われる。

■UEFAインデックスで5位のフランスからは7チームが出場

 今回からはフランス勢の顔ぶれ、そしてその予備戦、プレーオフについて紹介しよう。フランスリーグはUEFAインデックスで5位をキープし、7チームが欧州カップに出場できるようになった。また、昨季のフランスカップはリーグチャンピオンのパリサンジェルマンが獲得したため、リーグ戦7位のチームにも欧州カップ出場権が与えられる。
 チャンピオンズリーグには、今回の大会形式の変更により、フランスから4チームが出場する。昨季リーグ戦1位のパリサンジェルマン、2位のモナコ、3位のブレスト、ここまではリーグフェーズからの出場となる。リーグフェーズの組み合わせはUEFAインデックスによってシード分けされ、パリサンジェルマンは第1シード、6年ぶりのチャンピオンズリーグ本戦となるモナコと初の欧州カップ出場となるブレストは第4シードとなる。そしてリーグ戦4位のリールは予備戦3回戦からの参戦となる。
 続いてヨーロッパリーグ、昨季リーグ5位のニースと6位のリヨンが出場、いずれもリーグフェーズからの参戦となり、欧州カップのキャリアの多いリヨンは第2シード、ニースは第4シードとなる。
 最後のヨーロッパカンファレンスリーグにはリーグ7位のRCランスが出場する。ヨーロッパカンファレンスリーグのリーグフェーズには本戦出場権を持つチームはなく、予備戦やプレーオフを勝ち抜いたチームとヨーロッパリーグのプレーオフで敗れたチームが出場する。RCランスはプレーオフからの参戦となる。

■予備戦、プレーオフを戦うリールとRCランス

 したがって、フランス勢はパリサンジェルマン、モナコ、ブレスト(以上チャンピオンズリーグ)、ニース、リヨン(以上ヨーロッパリーグ)が本戦に相当するリーグフェーズから出場、チャンピオンズリーグのリールとヨーロッパカンファレンスリーグのRCランスが予備戦、プレーオフを戦うことになる。

■予備戦3回戦、第2戦で延長の末フェネルバフチェを下したリール

 リールはチャンピオンズリーグ予備戦3回戦でトルコのフェネルバフチェと対戦する。トルコリーグはUEFAインデックスで12位、昨季リーグ2位だったフェネルバフチェは予備戦2回戦から登場し、スイスのルガーノにホーム、アウエーとも勝利し、予備戦3回戦に進む。
 フェネルバフチェとの第1戦はリールで8月6日に行われ、リールは序盤に先制するが、フェネルバフチェは80分に追いつく。リールは後半アディショナルタイムの91分にコソボ代表のエドン・ジェグロバが決勝点をあげて先勝する。
 第2戦は13日にイスタンブールで行われ、スコアレスドローでリールが勝ち抜くかと思われたが、後半アディショナルタイムにバフォデ・ディアキテが痛恨のオウンゴールで、延長戦に入る。リールは終了間際にPKを獲得し、ジョナサン・デイビッドがこれを決めて、プレーオフに駒を進めることになったのである。(続く)

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