第3442回 予想外の序盤となったフランス勢(3) アウエーで引き分けたモナコ、全体2位となったブレスト

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■大雨の中、ディナモ・ザグレブに2点を先行されて終盤を迎えたモナコ

 前回の本連載ではリールがレアル・マドリッド(スペイン)に勝利したことを紹介したが、フランス勢は第1節でモナコがバルセロナ(スペイン)を下したのに続き、スペインのビッグクラブにホームで勝利した。
 その第1節で殊勲の白星を挙げたモナコは第2節では10月2日にクロアチアのディナモ・ザグレブと対戦した。これまで欧州カップでフランス勢はクロアチア勢に10勝2分と分がよいが、両チームは初顔合わせである。モナコは国内リーグでも好調で5勝1分と負けなし、首位パリサンジェルマンと勝ち点で並んでいる。対するディナモ・ザグレブは国内リーグでは3位と上位であるが、第3シードとなったチャンピオンズリーグの第1戦ではバイエルン・ミュンヘンに2-9と大敗している。モナコは第4シードに甘んじているが、国内外で好調であり、アウエーの格上シードとの対戦でも勝ち点3を獲得したいところである。
 試合前から強い雨が降り、3分遅れてのキックオフとなった。開始早々、ディナモ・ザグレブはモナコのゴールを襲う。前半から両チームにイエローカードが次々に出される展開となったが、先制したのはディナモ・ザグレブであった。前半アディショナルタイムの48分、ペタル・スチッチがゴールネットを揺らした。
 ボール支配率では上回っているものの、リードを許したモナコは後半開始時に攻撃陣を交代させる。ところが66分にディナモ・ザグレブの若き10番、マルティン・バトゥリナに追加点を許してしまう。

■試合終盤に2点を上げて追いついたモナコ

 残り25分で2点を追う展開となったモナコ、今季国内外で初の黒星かと思われたが、ここから勢いのあるところを見せた。74分にはディナモ・ザグレブのクリアボールを拾ってつないで、最後はモハメド・サリスが1点差に迫るゴールを決める。さらに88分にはペナルティエリア内でフォラリン・バロガンが倒されてPKを獲得、このPKをデニス・ザカリアが決めて、同点に追いつく。5分の後半アディショナルタイムにはディナモ・ザグレブの監督の抗議に対する退席処分もあり、モナコはアウエーで勝ち点1を獲得したのである。

■第1節に続き、ゴールを決めたアブダラー・シマ

 そして、第2節を終えた時点でフランス勢で最も良い成績を残しているのがチャンピオンズリーグだけではなく、欧州カップ初出場となるブレストである。第1節でオーストリアのシュトゥルム・グラーツにホーム(ギャンガン)で勝利、第2節もオーストリアのRBザルツブルクと対戦、今度はアウエーでの戦いとなる。ブレストにとって初めての国外での公式戦となる。
 RBザルツブルクは第1節はスパルターク・プラハに敗れており、初勝利を目指す。RBザルツブルクは10分にCKから先制点を入れたが、VARによってオフサイドが確認されてゴールが取り消され、ブレストは救われた。
 そして24分にブレストはルドビック・アジョルクのパスを受けたアブダラー・シマがRBザルツブルクのGKを交わして先制点を決める。第1戦に続いてアジョルクはアシスト、シマはゴールを記録した。

■試合を支配されながら終盤のゴールラッシュで大勝したブレスト

 先制はしたものの、試合はRBザルツブルクのペース、ボール支配率だけではなく、シュート数でもブレストを上回る。しかし、ブレストのこの試合2本目の枠内シュートが追加点となる。66分にマーディ・カマラがゴール前の相手のミスから得点を挙げる。70分にもRBザルツブルクのGKのミスからシマがゴールを決め、リードを広げる。そして75分にはマティアス・ペレイラがミドルシュートを決めて試合を決める。
 4-0と勝利したブレストは連勝で勝ち点6、第2節を終えて連勝しているのは36チーム中7チーム、リバプール(イングランド)、ユベントス(イタリア)などの名門チームの中にブレストが食い込んだ。そして、得失点差+5、総得点6のブレストはボルシア・ドルトムント(ドイツ、得失点差+9)に次ぎ、ベンフィカ(ポルトガル)と並んで2位につけているのである。(この項、終わり)

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