第3454回 ヨーロッパリーグのフランス勢(2) アウエーで第1シードを下したリヨン

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■これまでに2回グラスゴー・レンジャースと対戦したことのあるリヨン

 前回はヨーロッパリーグでは1分2敗と序盤で苦戦しているニースを紹介したが、今回は第1節でオリンピアコス(ギリシャ)に勝利したリヨンを取り上げよう。
 リヨンは国内リーグでは連敗スタートするなどヨーロッパリーグのリーグフェーズが始まるまでは1勝1分3敗と出遅れていたが、オリンピアコスに勝利して、ギアが入れ替わった。
 リヨンはアウエーでトゥールーズに勝利して第2節を迎えることになる。第2節は10月3日にスコットランドのグラスゴー・レンジャースとアウエーで対戦する。グラスゴー・レンジャースは第1シード、第1戦ではスウェーデンのマルメをアウエーで2-0と下している。両チームは2007-08シーズンのチャンピオンズリーグ、2021-22シーズンのヨーロッパリーグのそれぞれグループリーグでも対戦している。2007年は2試合ともアウエーチームが3-0で勝利、特にグラスゴーでのカリム・ベンゼマのゴールは今でも忘れられない。また、2021年はリヨンがグラスゴーで2-0と勝利、リヨンでは1-1のドローと、リヨンが勝り、リヨンは首位突破、グラスゴー・レンジャースも2位となり、決勝トーナメントに進出している。そしてリヨンは準々決勝でウエストハム・ユナイテッド(イングランド)に敗れ、グラスゴー・レンジャースは決勝に進出し、フランクフルト(ドイツ)にPK戦で敗れている。

■リヨンは第1シード相手にアウエーで大差で勝利

 4年前に対戦した際に出場した選手がリヨンには3人、グラスゴー・レンジャースには2人いる。試合は序盤に地元ファンから発煙筒がピッチに投げ込まれて中断するシーンもあったが、10分にリヨンはマリック・フォファナが直前のトゥールーズ戦に続いて得点をあげる。これに対してグラスゴー・レンジャースもトム・ローレンスが同点に追いつく得点を決める。対するリヨンは19分にグラスゴー・レンジャースのミスに付け込む。バックパスをフォファナがカット、アレクサンドル・ラカゼットが勝ち越しゴールを決める。この勝ち越し点でリヨンが流れをつかんだ。前半のアディショナルタイムにもラカゼットが追加点を決める。
 後半に入っても55分にフォファナが追加点をあげ、リヨンは4-1と大差をつけて第1シードをアウエーで下した。リヨンは3回連続してアイブロックス競技場でグラスゴー・レンジャースに勝利したのである。

■国内リーグでも復調したリヨン

 連勝したリヨンは国内リーグでもナント、ルアーブルに連勝、国内外で5連勝、リーグ順位も6位まで上昇させた。ちなみに、今季のフランスリーグで連敗スタートしたのはリヨンともう1チーム、チャンピオンズリーグに出場しているブレストだけであるが、ブレストもまたチャンピオンズリーグのリーグフェーズの初戦のシュトゥルム・グラーツ(オーストリア)戦に勝利してから国内リーグでもテイクオフした。

■ホームでベシクタシュを圧倒しながらも0-1で敗れたリヨン

 ただ、第3節でブレストが引き分けたのと同様に、リヨンも勝てなかった。第3節は10月24日にホームのグルーパマ競技場にトルコのベシクタシュを迎えた。この試合、リヨンはとても良い内容で序盤からベシクタシュのゴールを襲う。24分にはラカゼットが先制ゴールかと思われたが、コランタン・トリッソがオフサイドの位置にいたため、ゴールは取り消されてしまう。さらにその直後の28分、ラカゼットがペナルティエリアの中で倒され、PKの判定が下されたが、VARの結果、ペナルティエリアの外ということでFKとなる。このFKも得点には至らなかったが、リヨンはベシクタシュを一方的に攻め、前半だけで17本のシュートを浴びせた。
 後半もリヨンの攻撃は止まらないが、得点には至らない。逆にベシクタシュも攻めるようになり、71分、ラファ・シウバからのロングパスをオフサイドぎりぎりで受けたゲドソン・フェルナンデスがシュートを決める。リヨンは圧倒的に攻めながら27本のシュートを得点に結びつけることができず、2勝1敗となった。
 第3節終了後のフランス勢の順位はリヨンが10位、ニースは32位となったのである。(この項、終わり)

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