第3509回 チャンピオンズリーグのプレーオフ (3) リーグ戦もプレーオフ第1戦もパリサンジェルマンが勝利

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■リーグ戦では前半からブレストを圧倒したパリサンジェルマン

 2月11日のチャンピオンズリーグのプレーオフで対戦するブレストとパリサンジェルマンは1日にブレストのフランシス・ルブレ競技場で対戦した。パリサンジェルマンは序盤からブレストのゴールを襲い、13分には新加入のジョージア代表のフビチャ・クバラツヘリアがシュートするが、GKに阻まれ、19分にはブラッドリー・バルコラのシュートがポストをたたく。パリサンジェルマンの先制点は時間の問題であった。29分に、ファビアン・ルイスからの左サイドのバルコラにロングパス、バルコラは守備陣をひきつけ、最後にウスマン・デンベレにパス、デンベレのシュートはゴールネットを揺らす。パリサンジェルマンは試合を支配して前半を終える。

■ウスマン・デンベレのハットトリックでパリサンジェルマンが快勝

 守勢のブレストも何とか1失点に押さえて、後半を迎える。満員のホームのスタジアムが歓喜したのは49分、パリサンジェルマンのウィリアン・パチョがクリアしたボールをロマン・デルカスティージョが20メートルのシュートを決める。この同点ゴールで勢いを得て、一気に逆転したいブレストであったが、それを許さなかったのがパリサンジェルマンの強さである。57分にパリサンジェルマンは後方からゴール前にロングフィード、混戦となったが、これを仕留めたのがデンベレの右足、パリサンジェルマンが勝ち越す。さらにデンベレは止まらない。62分には右サイドの展開からデンベレがハットトリック達成となるゴールを決めて、リードを広げる。
ブレストも意地を見せ、71分にはルドビック・アジョルクが1点差に迫るゴールを決めるが、パリサンジェルマンは89分と97分にセルヒオ・ラモスが連続ゴールを決めて、5-2と大差をつけて勝利し、10日後の対戦に向けて心理的にも優位に立ったのである。これでパリサンジェルマンはブレストに対して30戦連続負けなし(22勝8分)となった。ブレストがパリサンジェルマンに勝利したのは1985年1月のことである。

■プレーオフ第1戦は守備を固めたブレストに対しビティーニャのPKで先制

 ブレストは40年ぶりの勝利をかけて、2月11日にギャンガンでパリサンジェルマンを迎える。両チームとも10日前の試合と同じ色合いのユニフォームで臨むが、パリサンジェルマンはフビチャ・クバラツヘリアに代えてファビアン・ルイスを起用する。パリサンジェルマンは開始直後からパリサンジェルマンが優勢に進めるが、ブレストは組織的なブロックで80%以上のボール保持をするパリサンジェルマンのゴールを簡単には許さない。ここでデンベレが個人技でブレストの守備陣を翻弄する。16分、ゴール前の混戦でデンベレが2回のシュート、いずれもゴールにはならなかったが、ブレストの守備にハンドがあり、VARの結果、PKがパリサンジェルマンに与えられる。これをビティーニャがGKのタイミングを外すキックで先制点を決める。試合はこれで一方的なものになるかと思われたが、ここからブレストが反撃を見せる。34分にはシマが攻めあがり、パチョがCKに逃れる。CKを得たブレストはララのキックに対し、シマがヘディングでシュートするが惜しくも外れる。

■デンベレの2ゴールでパリサンジェルマンが先勝

 このままハーフタイムかと思われたが、45分にはデンベレが右サイドをドリブルで駆け上がり、ペナルティエリアに切り込んだところで左足のシュートを放ち、ニアポストにゴールインし、パリサンジェルマンが2点リードでハーフタイムとなる。
 後半に入って間もない50分、パリサンジェルマンはデジレ・ドゥエが3点目を決めたかに見えたが、直前のプレーでバルコラがオフサイドポジションにいたため、得点は認められず、ブレストのファンは一息つく。しかし、66分にはブレストのペナルティエリア内で弾んだボールを、ペナルティエリア内に走りこんできたデンベレが右足でシュート、これがこの試合最後の得点となる。
 ブレストは健闘したが、リーグ戦と同様3点差で第1戦を落としたのである。(続く)

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