第3513回 欧州カップ、決勝トーナメント1回戦の組み合わせ決定

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■昨年同様3チームが欧州カップの決勝トーナメントに進出したフランス勢

 前回までの本連載ではチャンピオンズリーグのプレーオフのフランス勢の戦いを紹介した。パリサンジェルマンが決勝トーナメント1回戦に進出し、モナコとブレストは敗退した。
 フランス勢で決勝トーナメントに臨むのはチャンピオンズリーグではリールとパリサンジェルマン、ヨーロッパリーグではリヨン、この3チームである。
 旧方式最後となる昨年はチャンピオンズリーグ1チーム(パリサンジェルマン)、ヨーロッパリーグ1チーム(マルセイユ)、カンファレンスリーグ(昨季までヨーロッパカンファレンスリーグ)1チーム(リール)であり、パリサンジェルマンとリールは昨年に続いての決勝トーナメントとなる。

■リールは昨季準優勝のボルシア・ドルトムントと対戦

 決勝トーナメントの組み合わせの基準となるリーグフェーズの成績であるが、チャンピオンズリーグについてはリールは7位、パリサンジェルマンは16位、ヨーロッパリーグではリヨンは6位である。
 パリサンジェルマンはリーグフェーズで1位のリバプール(イングランド)か2位のバルセロナ(スペイン)と対戦することは前回の本連載で紹介したが、リールは9位のアタランタ(イタリア)、10位のボルシア・ドルトムント(ドイツ)及びそのプレーオフでの対戦相手となる23位のスポルティング(ポルトガル)か24位のクラブ・ブルージュ(ベルギー)と対戦することになる。
 昨季のヨーロッパリーグのチャンピオンとして参戦したアタランタはプレーオフではクラブ・ブルージュと対戦、アウエーの第1戦で1-2と敗れ、ホームに戻ってきた第2戦でも、前半に立て続けに3失点し、ボール支配率、シュート数で大きく上回りながら、結局1点しか得点をあげることができず、1-3と敗れ、クラブ・ブルージュが勝ち抜き、2年ぶりの決勝トーナメントとなる。
 昨季のチャンピオンズリーグの準優勝チームであるボルシア・ドルトムントはスポルティング相手にリスボンでの第1戦の後半に3得点を奪って、3-0と先勝、ドルトムントでの第2戦はスコアレスドローで乗り切って、昨季に続いて決勝トーナメント進出である。  抽選の結果、リールはボルシア・ドルトムントと対戦することになった。第1戦はドルトムント、第2戦はリールで行われる。

■チャンピオンズカップ優勝経験のあるFCSB

 ヨーロッパリーグに目を転じると、リヨンの対戦相手は11位のFCBS(ルーマニア)、12位のアヤックス(オランダ)及びそのプレーオフでの対戦相手となる21位のサンジロワーズ(ベルギー)か22位のPAOK(ギリシャ)となる。
 FCBSはかつてはステアウア・ブカレストという名称で、チャンピオンズリーグを制覇したこともあり、インターコンチネンタルカップで訪日したことから日本の読者の皆様は当時のチーム名の方がなじみがあるであろう。PAOKはテッサロニキ・コンスタンティノープル総合型スポーツクラブという意味のギリシャ語の頭文字であり、現在はテッサロニキに本拠地を置く。プレーオフではFCSBがテッサロニキのアウエーでの第1戦で2-1、ブカレストでの第2戦も2-0と連勝して勝ち抜いた。

■リヨンの相手は延長戦を制したアヤックス

 アヤックスとサンジロワーズの隣国対決は熱い試合となった。第1戦はサンジロワーズのホームゲームであるが、本拠地がUEFAの基準に達しないため、ブリュッセルのボードワン国王競技場での試合となる。後半にアヤックスが2点を奪い、先勝した。アヤックスが簡単に勝ち抜くかと思われたが、アヤックスの本拠地ヨハン・クライフ・アリーナでの試合はサンジロワーズが前半に2点奪う。試合は2-0でサンジロワーズが90分を終え、2戦通算得点で並んだため、延長戦となる。延長戦でアヤックスが決勝点を上げ、アヤックスが勝ち抜いた。FCBS、アヤックスともチャンピオンズリーグ(チャンピオンズカップ)で優勝経験のあるチームであるが、リヨンの相手はFCSBとなったのである。(この項、終わり)

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