第2826回 フランスカップフィナーレ(4) パリサンジェルマン、モナコも4強入り
平成23年の東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。
■三冠を目指すパリサンジェルマン
フランスカップの準々決勝の残り2試合は4月21日に行われた。20日には1部勢は1チーム、残りは2部1チーム、ナショナル2部2チームが登場したが、準々決勝の2日目は1部勢4チームが登場する。
18時45分からはパリサンジェルマン-アンジェ戦、21時からはリヨン-モナコ戦である。実力、人気ともこれらのチームの中ではナンバーワンのパリサンジェルマンの試合を21時にキックオフした方がよい、という意見も少なくないが、リーグ戦でチャンピオンズリーグ出場をかけた3位争いをしているリヨンとモナコの試合の方に注目が集まるであろう。
さて、この時点のパリサンジェルマンであるが、チャンピオンズリーグの準々決勝でバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)を退け、準決勝のマンチェスター・シティ(イングランド)戦を控えている。また、リーグ戦では第33節でサンテチエンヌとの終盤の点の取り合いに競り勝って3-2と勝利、同節で引き分けに終わった首位リールに勝ち点1差に迫っている。フランスカップの決勝は5月19日、国内外での三冠を目指すパリサンジェルマンが最初に獲得するタイトルとなる可能性もあり、上昇ムードで準々決勝を迎えることになった。
■マウロ・イカルディがハットトリック、アンジェに5-0と大勝
パリサンジェルマンの準々決勝の相手はアンジェである。アンジェは初戦となったベスト32決定戦では当時リーグ5位のレンヌを下している。これまでにアンジェとパリサンジェルマンはフランスカップでは2017年の決勝など3回対戦しているが、いずれもパリサンジェルマンが勝利している。そして今季もリーグ戦では対戦を終えており、前半戦のパリでの対戦はパリサンジェルマンが6-1と勝利、これは今季のパリサンジェルマンの最多得点である。そして後半戦は1月16日にアンジェで対戦し、これもパリサンジェルマンが1-0と勝利している。
先制点はパリサンジェルマン、この試合でCFに起用されたマウロ・イカルディが9分にユリアン・ドラクスラーのパスをゴールに決める。直前のリーグ戦のサンテチエンヌ戦の95分に決勝ゴールを決めたラッキーボーイの起用が当たった。23分にもアンジェのオウンゴールで追加点をあげる。後半に入ってもパリサンジェルマンの攻撃は休まない。65分にはネイマール、68分にはイカルディが得点をあげ、4-0とする。そして試合終了間際の90分にはイカルディがハットトリックを達成する活躍を見せる。パリサンジェルマンは5-0で完勝し、7年連続の準決勝進出、フランスカップ獲得まであと2勝に迫った。
■リーグの前半戦ではリヨンがモナコに勝利
準々決勝最後の試合はリヨンとモナコの対戦である。リヨンはこの対戦の直後のリーグ戦では首位のリール、そして再びモナコと対戦する。タフな相手との対戦が続くが、このフランスカップでモナコを倒して乗り切りたい。リーグ戦の前半戦ではモナコには4-1と勝利している。
一方のモナコはリーグ戦では12月に3連敗した以降は1敗しただけで、2021年最強チームであり、リーグチャンピオンには届かないかもしれないが、フランスカップは獲りたい。
■後半に2点をあげたモナコが4年ぶりに準決勝進出
試合は立ち上がり1分にモナコのケビン・フォラントが女性のステファニー・フラッパール主審から警告を受けるという展開となった。前半はリヨンが攻め、モナコはシュートわずか1本に押さえられる。しかし、リヨンもシュートがバーやポストに当たるという惜しいシュートが続き、得点を奪うことができずに後半を迎える。
52分、リヨンのディオマンデがペナルティエリア内でファウル、モナコにPKが与えられ、2回目の警告を受けたシナリー・ディオマンデは退場となる。このPKをモナコの主将のウィッサム・ベン・イェデルが決めて均衡を破る。これでモナコが勢いづき、攻勢にでる。モナコは62分にもフォラントが追加点を入れて、2-0と勝利する。モナコは4年ぶりの準決勝進出となった。(続く)