第3379回 パリサンジェルマン、フランスカップを制す(4) リヨン、バランシエンヌ、レンヌが準決勝へ
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■欧州カップで唯一残っているパリサンジェルマン
フランスカップ準々決勝は2月27日にリヨン-ストラスブール戦、28日にルーアン-バランシエンヌ戦、29日にルピュイ-レンヌ戦、3月に入って13日にパリサンジェルマン-ニース戦が行われた。
この中で欧州カップで勝ち残っているのはパリサンジェルマンだけとなった。レンヌは2月22日のヨーロッパリーグのプレーオフ第2戦でACミラン(イタリア)に3-2で勝利したが、2試合通算スコアで敗れている。リーグ戦はパリサンジェルマンが頭一つ抜け出しており、パリサンジェルマン以外のチームにとっては唯一期待できるタイトルがこのフランスカップである。
■前半戦の低迷から抜け出した上り調子のリヨン、PK戦でストラスブールを下す
その中で最も注目を集めているのがリヨンである。国内リーグでは7連覇を果たし、その後も欧州カップの常連であったが、連続出場記録が途絶え、このところ2年連続で欧州から離れている。そして今季の前半のリーグ戦は不調であり、最下位を低迷した時期もあったが、12月になってから盛り返してきた。準々決勝を迎える段階でカップ戦を含むすべての公式戦の直近の12試合の戦績は10勝2敗、リーグ戦では10位まで順位を上げてきた。欧州カップ出場圏内となる7位との勝ち点差は8である。しかし、リヨンはフランスカップで優勝してヨーロッパリーグの出場権をする可能性は十分にある。このところタイトルから離れているが昨季はベスト4入りしている。それ以上の成績を狙うリヨンは、ベスト4一番乗りを目指してグルーパマ競技場にストラスブールを迎えた。平日の夜間とは思えぬ5万5000人以上の観衆が集まったことも地元の期待度の高さを表している。
一方のストラスブールは逆に直近の6試合では勝利がない。リーグ戦の順位は13位であるが、入替戦に出場する16位とは勝ち点はわずか3しか差がない。
試合はその勢いの差が明確に表れてリヨンが優勢に試合を進めたが、前半はシュートの精度を欠き、ゴールをあげることができず、ハーフタイムを迎える。後半は両チームとも前半より試合内容は改善されたが、得点をあげることができず、ベスト4一番乗りはPK戦で争われることになった。先蹴のストラスブールは最初のキッカーが失敗する。その後は両チームとも全員が成功させ、5人目を迎える段階でリヨンが1人リードした。ストラスブールは5人目が失敗、リヨンは2年連続で準決勝進出を決めたのである。
■2部最下位のバランシエンヌがルーアンの快進撃を止める
翌日の27日に行われたルーアン(ナショナル1部)-バランシエンヌ(2部)は唯一の下部リーグ同士の対戦である。トゥールーズ、モナコという1部の強豪をPK戦で下してきたルーアンは準々決勝をホームで戦うが、収容人員の関係からクビリーに移してバランシエンヌを迎える。バランシエンヌは2部で最下位、自動降格ではなく入替戦となる16位との勝ち点差も15もある。しかし、この試合ではバランシエンヌが攻め、前半に先制、さらに後半も追加点のチャンスをつかむが、2点目が入らない。このあたりがチーム低迷の原因であろう。そして後半90分にPKを与えてしまい、91分にルーアンが追いついた。試合はPK戦での勝負となるが、PK要員を投入できなかったルーアンは1部勢を連破したような勢いはなく、2-4で敗れ、2部のバランシエンヌが準決勝に進出した。
■1部の力を見せつけたレンヌ
4部に相当するナショナル2部リーグのルピュイはサンテチエンヌのジェフロワ・ギシャール競技場で3万人以上のファンとともにレンヌを迎える。ルピュイはダンケルクとラバルという2部のリーグを連続して下してきたが、1部勢とは初対戦となる。1部7位で来季も欧州カップの出場を目指すレンヌは力の差を見せ、9分にFKからアルツール・テアトがヘディングで先制ゴールをあげ、その後も得点を追加し、3-1と順当に勝利した。(続く)