第3490回 フランスリーグ、前半戦終了 (3) 2位で折り返したマルセイユ
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■来季の欧州カップ出場を目指す上位勢
前回までの本連載は前半戦を無敗で折り返したパリサンジェルマンについて紹介してきたが、今回はそれを追うチームを取り上げよう。
まず、前半戦終了時点の上位の順位を紹介すると、1位がパリサンジェルマン(13勝4分、勝ち点43)、2位がマルセイユ(11勝3分3敗、36)、3位がモナコ(9勝4分4敗、31)、4位がニース(8勝6分3敗、30)、ここまでがチャンピオンズリーグ出場圏内である。ヨーロッパリーグ出場権の与えられる5位はリール(7勝8分2敗、29)、カンファレンスリーグ出場となる6位はリヨン(8勝4分5敗、28)となっている。
それを追うチームは7位RCランス(7勝6分4敗、27)、8位トゥールーズ(7勝3分7敗、24)、9位ストラスブール(6勝5分6敗、23)となっている。
■勝ち点3差でパリサンジェルマンとのホームでの対戦するマルセイユ
前半戦で首位に立ったことのあるチームは2チームある。まず1チーム目がマルセイユとである。
マルセイユは序盤から好調で開幕戦はアウエーでブレストに5-1と勝利、この時点ではパリサンジェルマンを上回り、1位となる。第2節ではスタッド・ド・ランスと引き分けてしまったが、第3節から第5節まで3連勝、9月22日の第5節終了時点で4勝1分とパリサンジェルマンと並ぶ勝ち点であった。ただ第6節でストラスブールに敗れて一歩後退、そして10月27日の第8節ではベロドロームにパリサンジェルマンを迎える。勝ち点20の首位パリサンジェルマンに対し、マルセイユは勝ち点17で3位である。マルセイユは勝利すれば勝ち点でパリサンジェルマンに並ぶことになる。ベロドロームでのパリサンジェルマン戦、過去11試合は3分8敗と勝利がないマルセイユであるが、今度こそ、と期待するファンが6万6000人集まる。
■首位奪還に失敗したが、2位で折り返したマルセイユ
しかし、ファンの期待とは裏腹に、試合はパリサンジェルマンが一方的に支配する展開となった。7分にパリサンジェルマンは左サイドを崩してフアン・ネビスが先制点をあげ、20分にはマルセイユのアミン・アリが、パリサンジェルマンのマルキーニョスに危険なタックル、これで一発退場となる。試合を支配され、リードされていたマルセイユは残り70分を10人で戦わなくてはならなくなった。29分にはパリサンジェルマンの右からのクロスをマルセイユの主将のストッパーのレオナルド・バレルディが自らのゴールに蹴りこんでしまい、オウンゴールで2点差となってしまう。40分にはマルセイユはハーフウエイライン付近でボールを失い、ボールを奪ったパリサンジェルマンはカウンター、ウスマン・デンベレがシュートするもはじかれて、自らがもう一度シュート、これは中央にバウンドし、ブラッドリー・バルコラがノーマークで決める。パリサンジェルマンは前半だけで3ゴールを奪ったが、マルセイユはホームのパリサンジェルマン戦で前半だけで3失点したのは初めてのこととなる。
後半は両チーム無得点であったが、マルセイユは首位奪還に失敗するとともに、パリサンジェルマンとの勝ち点差が6に広がってしまった。
今季は欧州カップに出場していないマルセイユであるが、このパリサンジェルマン戦以降で勝利を逃したのは11月8日のオセール戦(ホーム)で敗れたのと、12月14日のリール戦(ホーム)で引き分けただけであり、それ以外の6試合は勝利し、パリサンジェルマンを追っているのである。
■連勝スタートしたモナコ
そしてもう1チーム、前半戦に首位に立ったことのあるのがモナコである。開幕戦で2部から昇格してきたサンテチエンヌに勝利、第2節ではリヨンに乗り込み、圧倒的に攻めながらもなかなか得点をあげることができなかったが、終盤に2点を上げて2-0と連勝する。連勝スタートを切ったのはパリサンジェルマン、リール、RCランスとモナコの4チームだけなのである。(続く)