第3491回 フランスリーグ、前半戦終了 (4) 欧州カップ出場圏内のモナコ、ニース、リール、リヨン
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■連勝対決でRCランスを迎えたモナコ
序盤の2節を連勝で乗り切ったのはパリサンジェルマン、リール、RCランス、モナコの4チームである。第3節ではこれらのチームが9月1日に直接対決することになった。
まず15時からモナコとRCランスが対戦した。両チームともこの試合で勝ち点3をあげ、20時45分にキックオフを迎えるリールとパリサンジェルマンに精神的圧力をかけたいところである。さらにRCランスはこの直前にカンファレンスリーグのプレーオフでパナシナイコス(ギリシャ)に敗れ、フランス勢で唯一欧州カップの本戦出場を逃している。チャンピオンズリーグに出場するモナコに一泡吹かせたいところである。モナコの南野拓実のキックオフで始まった試合、ホームのモナコが優勢に試合を進める。31分にRCランスは決定的なチャンスをつかむが、ノーゴールとなる。モナコも一方的に試合を進めるが、ゴールチャンスがなく、前半はスコアレスで終える。
■終盤に先制点奪うが、後半アディショナルタイムに追いつかれたモナコ
後半もモナコはなかなか得点をあげることができない時間帯が続く。逆にRCランスは78分に中盤でモナコからボールを奪い、そのままゴールに向かう。レミー・ラボー・ラスカリのシュートがゴールインするが、ラボー・ラスカリがボールを受けた瞬間にハンドがあったのではないかとチェックが入り、RCランスの先制点は取り消された。
逆にモナコは84分にドニ・ザカリアがルイス・アンリケのCKをヘディングで決めて、先制点を奪う。これで試合は決まったかと思われたが、7分と表示された後半アディショナルタイムにRCランスは猛攻を仕掛ける。90分を過ぎたところでモナコのザカリアがハンドの反則を犯したのではないかとVARが入る。主審はペナルティスポットを指し、プジェミスワウ・フランコフスキのシュートにモナコのGKクーンは正しい方向に反応したが、わずか及ばず、RCランスは土壇場で追いつく。連勝同士の対戦は1-1のドローとなったのである。
そして21時から行われたリール-パリサンジェルマン戦はパリサンジェルマンが3-1と勝利、唯一の3連勝となったのである。
■3連勝してパリサンジェルマンから首位を奪ったモナコ
この時点でパリサンジェルマンと勝ち点2の差となったモナコであるが、第4節でオセールに勝利、そしてその直後にはチャンピオンズリーグの開幕戦でバルセロナ(スペイン)に勝利、この勢いで第5節からもルアーブル、モンペリエ、レンヌに勝利する。他方、パリサンジェルマンは第5節でスタッド・ド・ランス、第7節でニースと引き分けてしまい、首位から陥落、モナコが首位に立ったのである。
ただし、続く第6節ではモナコが引き分け、パリサンジェルマンが勝利したため、パリサンジェルマンが首位を奪回し、それ以降、首位を堅持している。一方のモナコであるが、マルセイユ、パリサンジェルマンという上位との直接対決に敗れたことが響き、チャンピオンズリーグ出場権のある3位ではあるものの、首位パリサンジェルマンとの勝ち点差は12で前半戦を終えている。
■欧州カップ圏内のニース、リールとリヨン
ヨーロッパリーグで大苦戦しているニースはリーグ戦はチャンピオンズリーグ出場権を有する4位に入った。序盤戦で調子が出なかったが、10月中旬以降、勝ち点を重ねてリーグ戦では上位をうかがう位置にいる。
チャンピオンズリーグでは好調なリールは5位で折り返した。8月下旬から9月中旬まで国内外で4連敗したが、それ以外は無敗、9月21日のリーグ戦第5節のストラスブール戦から1月10日のリーグ戦第17節のオセール戦まで国内外の公式戦で19戦連続無敗である。その内訳は国内リーグ戦5勝8分、チャンピオンズリーグ5勝1分、フランスカップ1勝であり、国内リーグ戦での引き分けの多さが順位をもう少し上げることができない理由である。
リヨンは序盤戦で勝ち点を積み上げることができなかったが、ヨーロッパリーグの開幕とともにギアをあげ、6位で前半戦を終えた。(続く)