第2686回 再開のスケジュールを発表 (3) リーグ開幕前に行われるのは欧州カップの残り試合のみ
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■8月22日に開幕する来季のリーグ戦
前々回と前回の本連載では未消化となっていたフランスカップとリーグカップの決勝を7月下旬にスタッド・ド・フランスで開催することをご紹介した。今回は来季のリーグ戦の開幕前の日程について紹介しよう。
フランスサッカー連盟は2つのカップ戦の決勝の実施とともに来季のリーグ戦の開幕について発表した。ワールドカップや欧州選手権が行われた後の偶数年に始まるシーズンは8月中旬に開幕するのが本来の姿であるが、今年の欧州選手権は1年延期された。また、8月中旬には中断されていたチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグの決勝トーナメントが集中開催される。このような状況を考慮したうえで8月22日からリーグ戦が開催されることになった。
■リスボンで集中開催されるチャンピオンズリーグの決勝トーナメント
今夏のサッカースケジュールを紹介しよう。決勝トーナメント1回戦の第2戦の途中で中断したチャンピオンズリーグは8月7日と8日に残りの決勝トーナメント1回戦の第2戦が本来行われる場所で開催される。そして準々決勝以降はポルトガルのリスボンのルッス競技場とジョゼ・アルバラーデ競技場で集中開催され、1回戦制で行われる。準々決勝は12日から15日にかけて行われ、準決勝は18日と19日、決勝はルッス競技場で23日に行われる。フランス勢はパリサンジェルマンが準々決勝進出を確定しており、リヨンは1回戦の第1戦を終えたところで中断し、第2戦を7日にイタリアのユベントスとトリノで対戦する。
■決勝の場を変更し、ドイツの4都市で集中開催されるヨーロッパリーグ
一方、フランス勢が勝ち残っていないヨーロッパリーグは2回戦(ベスト8決定戦)の第1戦の途中で中断した。8カードのうち6カードは第1戦を終了しており、第2戦を本来の場所で行う。それ以外の2カードは、第1戦も終えていない。ホームアンドアウエーで2試合を行う日程的な余裕はなく、中立地でもあり決勝トーナメントが集中開催されるドイツ国内で1回戦制で行われる。これら2回戦の残り試合は8月5日と6日に行われる。
本来は決勝戦はポーランドのグダニスクで開催される予定であったが、決勝トーナメントをポーランドではなく、ドイツで集中開催することとなった。準々決勝は10日と11日にケルン、デュッセルドルフ、ゲルゼンキルヘン、デュイスブルク、準決勝は16日にケルン、17日にデュッセルドルフで行われる。そして決勝は21日にケルンで行われる。
なお、これらの試合は無観客で行われる。前回までに紹介したフランスカップとリーグカップが観客は観客を入れて行う方針である。フランスも日本と同様に観光大国であることから、このような判断になったのであろう。
■例年より遅く開幕する来季の欧州カップ
ここまで今季開催できなかった試合のスケジュールを紹介した。さて、例年リーグ開幕前には、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグの予備戦やプレーオフが行われるとともに、2部勢はリーグカップの開幕を迎える。リーグカップは今夏でフィナーレを迎えることになるので、来季からは存在しないが、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグは例年よりも遅い開幕を迎えることとなり、フランス勢はシーズン前に国外のチームと対戦することはない。
なお、これらの予備戦は1回戦制となる。プレーオフに関してはチャンピオンズリーグはホームアンドアウエー方式であるが、ヨーロッパリーグは1回戦制となる。
チャンピオンズリーグの予備戦は8月8日から始まり、フランスからはリーグ3位のレンヌが9月15日または16日に行われる予備戦3回戦から参戦、9月22日と29日に行われるプレーオフにも勝ち抜けば、10月20日から始まるグループリーグにパリサンジェルマン、マルセイユとともに出場する。
ヨーロッパリーグの予備戦は8月20日から始まるが、フランス勢はリーグカップ優勝チームあるいはその代替チームが予備戦2回戦から参戦し、9月17日が初戦となる。勝ち進めば10月22日から始まるグループリーグにリーグ4位のリールとフランスカップ優勝チームあるいはその代替チームとともに参戦するのである。(続く)