第2944回 2022年アフリカ選手権開幕(2) カメルーンに集う24チーム
平成23年の東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。
■新型コロナウイルスの影響で延期、2021年3月に終了
この大会につきものの大会開催までの混乱に加え、新型コロナウイスルの感染拡大による延期も加わったが、アフリカ選手権は、1月9日に開幕した。
今回の出場国数は前回同様の24である。開催国のカメルーンを含めて52か国が予選に参加した。なお、開催国として出場権のあるカメルーンも予選に出場し、カメルーンとの対戦結果は予選の成績に含まれる。当初は本大会は2021年1月から開催される予定であったため、2019年10月に予備予選が始まり、2019年11月から2020年8月にかけて48か国が12のグループリーグに分かれてリーグ戦形式の予選が行われる予定であった。予定通り、予選は始まったものの、第2節を消化した段階で新型コロナウイルスが世界を襲う。第3節以降の日程は2回にわたって延期され、第3節は第2節からほぼ1年後に行われ、結局予選が終了したのは2021年3月であった。
■ワールドカップ予選と並行して開催
一方、同時期にワールドカップ予選がアフリカでも開催され、5つのチケットをめぐって争われる。以前はワールドカップ予選とアフリカ選手権予選を兼ねて開催することがあったが、今回は2つの予選は別々に行われることになり、これが予選の日程をより困難なものにした。結局ワールドカップ予選は1次予選から3次予選まで行われ、アフリカ選手権よりも早い2019年9月に始まり、現時点で2次予選が終わり、10チームに絞られたところである。3次予選は勝ち残った10チームを2つの組に分け、ホームアンドアウエーで対戦する。この3次予選は今年3月下旬に行われ、結局、ワールドカップのアフリカ予選は2年半かけて行われることになる。
■アフリカ選手権、ワールドカップ3次予選が短期間に開催
すなわち、アフリカサッカー界にとっては1月から2月にかけて24か国がアフリカナンバーワンをかけて戦い、3月には10チームがカタール行きを目指して戦うわけである。
これだけの短期間にアフリカではビッグゲームが続くことになる。さらにトップ選手の所属している欧州のクラブでは国内リーグ戦では後半戦が同時期に行われる。また、アフリカ選手権が終わるとチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ、ヨーロッパカンファレンスリーグは決勝トーナメントが始まる。そして1回戦が終わった段階で再びワールドカップの3次予選が行われる。
■ほぼ順当な第1シード勢、第2シード以下は波乱が続き24か国が決定
アフリカ選手権は4チームからなるグループリーグで上位2チームに入れば出場権を得ることができる。グループ分けのシードはFIFAランキングによってなされた。順当にいけば第1シードと第2シードが予選突破する。
第1シードは12か国のうち11か国は首位突破したが、唯一コンゴ民主共和国のみが予選落ちした、第2シードは苦戦し、12か国のうち、予選を突破できたのは4チームのみであった。第1シードから予選突破したのはセネガル、チュニジア、ナイジェリア、モロッコ、ガーナ、エジプト、ブルキナファソ、マリ、コートジボワール、アルジェリア、そして開催国のカメルーンである。第2シードから予選突破したのはギニア、ガボン、カーボベルデ、モーリタニアである。第3シードから本大会出場となったのはジンバブエ、スーダン、マラウイ、ギニアビサウ、シエラレオネの5か国、第4シードから勝ち上がったのは赤道ギニア、コモロ、エチオピアの3か国である。そして最大の驚きは第5シードのガンビアである。第2シードの国が軒並み崩れたこともあり、連続出場は14か国にとどまった。ガンビアとコモロが初出場となる。また、シエラレオネは1996年大会以来26年ぶりの出場となる。
そして、ワールドカップの3次予選に残っている10チームのうち、コンゴ民主共和国を除く9か国は、すべて予選を首位突破、カメルーンの地で前哨戦を争うのである。(続く)