第3315回 アフリカネーションズカップ開幕(5) 前回王者のセネガルは3連勝
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■前回大会で旋風を起こしたガンビアを下した前回王者のセネガル
開催国のコートジボワールは第2戦から連敗して3位、エースのモハメド・サラーが負傷したエジプトは3引き分けで2位と優勝候補がグループリーグでは苦戦している。
グループCのセネガルはグループリーグを3戦全勝で首位突破した。前々回大会は準優勝し、前回大会では優勝したテランガのライオンは2022年のカタールでのワールドカップでも韓日大会以来20年ぶりに決勝トーナメントに進出した。
1月15日の第1戦のセネガルの相手のガンビアは第4シードであり、今大会で唯一予備予選から勝ち抜いてきた。しかし、初出場の前回大会ではグループリーグ、決勝トーナメント1回戦を勝ち抜いてベスト8になっており、決して侮ることはできない。両チームの対戦は2008年以来実に16年ぶりとなる。その時はワールドカップ予選で2試合とも引き分けであった。
35度という高温の中でキックオフされた。ディフェンディングチャンピオンに対し、ガンビアはキックオフ直後にシュートを放つ。しかし先制点はセネガルであった。4分にガンビアのペナルティエリア内で主将のオマル・コリーがボール処理を誤り、前回大会のMVPのセネガルのサディオ・マネがパプ・ゲイエにつなぎ、ゲイエがグラウンダーのシュートでゴールネットを揺らす。試合はセネガルがガンビアを圧倒し、さらに前半のアディショナルタイムにガンビアの選手が退場処分となり数的優位な状況で後半を迎える。
後半もセネガルは52分にラミン・カマラが追加点をあげ、試合を決定づける。カマラは終盤の86分にも得点をあげ、セネガルは3-0で初戦を飾った。
■第2戦でカメルーンを下し、決勝トーナメント進出を決めたセネガル
セネガルの第2戦はカメルーン戦である。カメルーンは前回大会は3位、2017年大会は優勝し、2022年のワールドカップにも出場している。ただし、今回は第2シード、初戦ではギニアと引き分けている。セネガルは16分にマルセイユのイスマイラ・サールが先制点を決め、後半に入ってもアビブ・ディアロが71分に追加点をあげた。ディアロは昨季まではストラスブールで活躍、昨夏にサウジアラビアのアル・シャイブに移籍した。中東のクラブに移籍した選手の活躍が目立つ。ボール支配率で上回るカメルーンはナントに所属するジャン・シャルル・カステレットが1点を返す。カステレットはフランス生まれでアンダーエイジのフランス代表であったが、22歳の時にカメルーンのフル代表を選択した28歳の選手である。しかし、セネガルは後半アディショナルタイムの95分にイドリッサ・ゲイエからのパスを受けたマネがゴール、3-1で連勝し、決勝トーナメント進出を決めたのである。
■ギニアにも勝利し、3連勝で首位突破したセネガル
1月23日に行われたセネガルの第3戦の相手はギニア、ここまで1勝1分で勝ち点4の2位である。グループCの3位は勝ち点1のカメルーン、4位は勝ち点0のガンビアであり、ギニアはほぼ2位を手中にし、前回王者に勝利すればグループ首位突破という状況で最終戦に臨む。セネガルも首位突破を目指し、メンバーを落とさずに戦い、61分にアブドゥレイ・セックが先制点、後半アディショナルタイムにはイリアン・エンディアエが追加点を入れ、2-0と勝利、3連勝を飾る。また3試合でわずか1失点という守備の固さを見せる。
■最後に逆転したカメルーン、ギニアを抑えて2位に入る
同時に行われたガンビア-カメルーン戦は劇的な展開となった。カメルーンは勝利し、ギニアが敗れれば、両チームは勝ち点4で並ぶ。前半は両チーム無得点であったが、先制点はカメルーン、56分にカール・トコ・エカンビが決める。この選手も昨季まではレンヌに所属、昨夏サウジアラビアのクラブに移籍した。この直後にギニアは失点、カメルーンの希望が大きくなる。しかし、ガンビアは72分に同点ゴール、85分に逆転ゴール、逆にガンビアが3位浮上のチャンスをつかみ、カメルーンは最下位に落ちる。ところが87分にカメルーンはオウンゴールで追いつき、後半アディショナルタイムの91分に勝ち越し、3-2と勝利、勝ち点4となった。
勝ち点4でギニアとカメルーンが並んだが、直接対決では引き分け、総得失点差も-1で並ぶ。総得点で上回ったカメルーンが2位、ギニアは3位に落ち、前回8強のガンビアは4位で敗退が決定した。(続く)