第3317回 アフリカネーションズカップ開幕(7) チュニジアは最下位敗退、モロッコは初戦で快勝
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■第4シードのナミビアに敗れた第1シードのチュニジア
グループEは第1シードのチュニジアを筆頭にマリ、南アフリカ、ナミビアという顔ぶれ、優勝経験があるのはチュニジア(2004年)と南アフリカ(1996年)だけで、いずれも20年以上前のことである。優勝候補と目されるチームのいないグループとなったが、その通り混戦となった。
開幕戦は第1シードの国と第4シードの国が対戦するが、チュニジアはナミビアに終盤に決勝点を奪われ、0-1で敗れた。第1シードの国で唯一開幕戦で黒星となった。もう1つの試合ではマリが南アフリカに2-0で勝利する。
■2試合終えて勝ち点1で最下位のチュニジア
第2戦でチュニジアはマリと対戦する。チュニジアはキックオフ直後から攻め込むが、先制点を奪ったのはチュニジアに勝利すれば決勝トーナメント進出を決めることのできるマリであった。10分に左サイドから攻めあがり、ラシン・シナヨコがシュートを決めた。これに対してチュニジアは20分にハムザ・ラフィアが同点ゴールを決める。前半は互角の展開であったが、後半に入ってマリが優勢に試合を進める。しかし、両チームとも勝ち越し点をあげることができず、引き分けに終わる。もう1試合は南アフリカがナミビアに勝利し、最終戦を迎える段階で首位はマリ(勝ち点4)、勝ち点3で南アフリカとナミビアが続き、第1シードのチュニジアは勝ち点1で背水の陣となった。
■最終戦も引き分け、最下位となって敗退が決まったチュニジア
チュニジアの最終戦の相手は南アフリカ、チュニジアは勝利しないと最下位となる。一方、チュニジアが南アフリカに勝利した場合は、南アフリカは勝ち点でチュニジアに抜かれることとなる。同時刻に行われるマリ-ナミビア戦の展開も気になるが、チュニジアはまず勝利しなくてはならない。チュニジアはこのところ南アフリカに対する相性も良かったが、なかなか得点をあげることができない。試合はスコアレスドローとなる。チュニジアは2015年大会から4大会連続で準々決勝に進出してきたカルタゴの鷲は最下位で敗退が決定した。
またもう1つの試合もスコアレスドロー、グループEの首位は勝ち点5のマリ、勝ち点4で並んだ2位争いは得失点差で南アフリカが2位、ナミビアが3位となった。
■ワールドカップ四強のモロッコ、第1戦はタンザニアに3-0と快勝
最もスケジュールの遅いグループFの主役はアフリカ勢として初めてワールドカップの準決勝に進出したモロッコである。パリサンジェルマンのアクラフ・ハキミも参戦している。モロッコの初戦は1月17日、同じマグレブ勢のチュニジアがナミビアに敗れた翌日に登場した。
モロッコの相手は第4シードのタンザニア、30分にハキム・ジエシュがゴールから30メートル地点でFKを直接狙い、タンザニアがこれをクリア、しかし、主将のロマン・サイスがこぼれたところをシュートし、先制点を決める。キリマンジャロの星というニックネームのタンザニアであるが、なかなかシュートを放つことができない。70分には2枚目のイエローカードにより、ディスマス・ミロシが退場となる。押し気味に試合を進めながら追加点を奪うことができなかったモロッコであるが、77分にはフランスリーグで活躍する選手のコンビネーションで得点をあげた。右サイドでパリサンジェルマンのハキミがアミン・アディルを経由してマルセイユのアゼディン・ウナイにつなぐ。ウナイは右足でシュート、グラウンダーのシュートはネットに吸い込まれる。さらに80分にもハキムが得点の起点となる。ハキムからのクロスをユスフ・エンネスリが右足のボレーでシュートする。ゴールの確認に時間がかかり、ゴールの直後にエンネスリは交代したため、主審が得点を認めたのはエンネスリの退場後のことであった。その後もモロッコは得点のチャンスはあったが、ゴールはならず、3-0と白星発進する。
グループリーグの初戦を3点差で勝利したのはセネガルとモロッコだけなのである。(続く)