第1528回 フランス-スペイン直接対決(1) ワールドカップ行きを左右する3月の連戦

 一昨年3月11日の東日本大震災で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、東北地方だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■チャンピオンズリーグで3チームが8強に残ったスペイン勢

 チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグも決勝トーナメントが始まり、チャンピオンズリーグの1回戦、ヨーロッパリーグの1回戦と2回戦が終わり、それぞれベスト8が決定し、フランス勢で8強に残ったのはチャンピオンズリーグのパリサンジェルマンだけになった。
 また今季のチャンピオンズリーグでは近年状に多数進出していたイングランドのプレミアリーグ勢が8強に残ることができず、8強のうちの3チームを占めたのがスペインのリーガ・エスパニョーラ勢、バルセロナ、レアル・マドリッド、マラガである。

■二冠のスペインと同じグループで戦うフランス

 このチャンピオンズリーグで上位に進出したクラブを多数抱えるスペインは、代表チームが2010年のワールドカップ、2012年の欧州選手権を制し、現在世界中で最も力のある代表チームであると言えるであろう。そのスペイン代表は2014年のワールドカップ予選でフランスと同じグループIに入っている。ワールドカップ予選は昨年9月に始まり、9月と10月に集中的に試合が行われ、首位は3試合消化したスペインとフランスがいずれも2勝1分で勝ち点7、3位には4試合消化したグルジアが1勝1分2敗で勝ち点4、4位は4試合消化したベラルーシが1勝3敗で勝ち点3、2試合しか消化していないフィンランドが最下位で1分1敗で勝ち点1となっている。試合消化数にばらつきはあるものの、この段階で予想された通り、スペインとフランスが他のチームをリードしている。スペインとフランスの1分は昨年10月にスペインのマドリッドで行われた試合である。

■首位争いをするスペインとフランスが2試合、2試合目は直接対決

 10月以来5か月ぶりに3月の下旬に予選が再開、3試合行われる。3月22日にスペインのヒホンでスペイン-フィンランド、同日にサンドニのスタッド・ド・フランスでフランス-グルジア戦が行われ、3月26日には同じくスタッド・ド・フランスでフランス-スペイン戦が行われる。3試合すべてが首位争いを行うスペインあるいはフランスがらみの試合で26日の試合は直接対決となり、この3月下旬の3試合で来年のワールドカップのチケットの行方が決まってしまうと言っても過言ではないであろう。
 スペイン、フランスとも連戦で2試合目が直接対決の試合になるというファン注目のスケジュールになった。3月22日にスペインが対戦するフィンランドは試合消化数が少ないことから、スペインに勝利して上位進出をうかがいたいところであり、フランスが迎えるグルジアもフランスに勝利すれば勝ち点差1に迫ることができ、第1戦も油断はできない。

■フランス、スペイン、24人ずつのメンバー発表

 この連戦に向けてフランスは3月14日にメンバーを発表、スペインも1日遅れの15日にメンバーを発表した。ディディエ・デシャンが発表した24人のリストは次の通りである。GKはウーゴ・ロリス、スティーブ・マンダンダ、ミカエル・ランドローの3人、DFはマチュー・ドビュッシー、ガエル・クリシー、パトリス・エブラ、ローラン・コシエルニー、マプー・ヤンガ・エムビワ、クリストフ・ジャレ、ママドゥ・サコ、ラファエル・バランの8人、MFはヨアン・カバイエ、ポール・ポグバ、マキシム・ゴナロン、ブレーズ・マツイディ、マチュー・バルブエナ、ムーサ・シソッコ、ディミトリ・ペイエの7人、FWはカリム・ベンゼマ、ジェレミー・メネス、オリビエ・ジルー、バフェタンビ・ゴミス、ロイック・レミ、フランク・リベリーの6人である。
 一方、スペインの24人は、GKはビクトル・バルデス、ペペ・レイナの3人、ダビド・デヘア、DFはアルバロ・アルベロア、ラウール・アルビオリ、セルヒオ・ラモス、セサル・アスピリクエタ、ジェラール・ピケ、ジョルディ・アルバ、ナチョ・モンレアルの7人、MFはシャビ・アロンソ、セスク・ファブレガス、セルヒオ・ブスケッツ、アンドレス・イニエスタ、シャビ、イスコ、サンティ・カソルラ、ハビ・ガルシアの8人、FWはダビド・ビジャ、ペドロ・ロドリゲス、ダビド・シルバ、フアン・マタ、ヘスス・ナバス、アルバロ・ネグレドの6人という陣容である。(続く)

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